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金銭感覚がおかしいと感じたら|家計の数字で確かめる3つの物差しと話し合い方
友人やパートナーと話していて「自分の金銭感覚はおかしいのかもしれない」と感じたり、相手のお金の使い方に戸惑ったりすることがあります。ただ、金銭感覚には正解が1つあるわけではなく、何と比べるかで「おかしい」の中身は変わります。 感覚だけで判断すると、必要な支出まで削ったり、相手を一方的に責めたりすることにつながりかねません。 そこで、自分の金銭感覚を家計の数字で確かめる3つの物差しと、パートナーとずれているときの話し合い方を、総務省の家計調査と編集部の独自調査をもとに整理します。 結論|「おかしい」かは、収入・貯蓄・借入の3つの数字で確かめる 金銭感覚は、育ってきた環境や収入、何にお金をかけたいかによって人それぞれです。高い買い物をすること自体や、節約を徹底すること自体が問題なのではありません。 {{<span class="marker-pink">金銭感覚が「おかしい」かどうかは、誰と比べるかで変わります。自分の家計の数字で確かめると、判断がぶれません。</span>}} 物差し1:手取りの収入より多く使っていないか 物差し2:毎月、貯蓄に回せているか 物差し3:支払いのために借入や後払いに頼っていないか パートナーとずれているときは、責める前にお互いの数字をそろえて話し合う 整えるときは、先取り貯蓄と固定費の見直しから始める こんなとき まず確かめること 理由 自分の使い方が気になる 手取りに対して、毎月いくら使っているか 使いすぎかどうかは、金額だけでなく収入との比で見る必要があるため 貯金が増えない 毎月、貯蓄に回している額 収入の範囲内で暮らせていても、貯蓄がないと急な出費に対応しにくいため パートナーとずれている 2人の手取り・共通の支出・貯蓄の目標 数字がそろうと、感覚の違いを具体的に話し合いやすいため 金銭感覚とは|人によって違って当たり前な理由 金銭感覚は、ある金額を「高い」「安い」と感じる基準や、どこにお金をかけてどこを削るかという判断のくせのことです。同じ1万円でも、収入や暮らしの状況、大切にしているものによって感じ方は変わります。 お金の管理のしかたも人によって違います。ITトレンドMoney編集部は2025年に、全国の個人939名を対象にWebアンケートを行い、家計管理の性格タイプを尋ねました。 家計管理の性格タイプ 割合 ざっくり予算派(大まかに管理) 48.1% 感覚で何となく派(ほとんど管理しない) 23.5% 細かくきっちり派(1円単位で把握) 15.1% 管理はおまかせ派(家族・パートナー任せ) 13.3% この調査では、1円単位で把握している人は15.1%で、大まかに管理している人が48.1%でした。細かく管理する人から見ると大まかな人は「どんぶり勘定」に、大まかな人から見ると細かい人は「細かすぎる」に見えることがあります。 管理のしかたの違いは、それだけで良し悪しが決まるものではありません。どのタイプでも、家計が回っているかどうかを数字で確かめられれば、不安を減らせます。 調査の詳細は 【独自調査】939人の家計管理|家計簿30.6%と"先取り貯蓄"実践42.5%の実態 をご覧ください。 自分の金銭感覚を確かめる3つの物差し ここからは、自分の家計の数字で金銭感覚を確かめる方法です。直近3か月分の給与明細、銀行口座の入出金明細、クレジットカードの利用明細を手元に用意すると、計算しやすくなります。 物差し1:手取りの収入より多く使っていないか 最初に確かめるのは、手取りの収入に対して、毎月いくら使っているかです。1か月の支出の合計を手取りの収入で割ると、収入のうち何割を使っているかが分かります。 比べる材料として、 総務省の家計調査(2025年平均) があります。二人以上の世帯のうち勤労者世帯では、可処分所得が月532,408円、消費支出が月346,297円でした。 可処分所得に対する消費支出の割合を「平均消費性向」と呼び、この世帯区分では65.0%です。ただし、これは勤労者世帯の平均で、家族の人数や暮らし方によって異なります。平均と同じである必要はなく、自分の割合が100%を超えていないか、前の年より上がっていないかを見るのが目的です。 物差し2:毎月、貯蓄に回せているか 収入の範囲内で暮らせていても、毎月の残りがほとんどない場合は、急な出費や収入の減少に対応しにくくなります。2つ目の物差しは、手取りの収入のうち、毎月どれだけ貯蓄に回せているかです。 家計調査では、可処分所得から消費支出を差し引いた額を「黒字」と呼びます。2025年平均の二人以上の世帯のうち勤労者世帯では、黒字が月186,111円で、可処分所得に対する黒字の割合(黒字率)は35.0%でした。 ITトレンドMoney編集部は2025年に、全国の働く世代の個人760名を対象にWebアンケートを行いました。給与に満足していない552名のうち40.8%が、その理由に「生活費で手一杯、貯蓄まで回らない」を挙げています(複数回答)。 貯蓄に回せる額が少ないと感じたら、使い方の問題なのか、固定費が大きいのかを分けて考えると、次に何をするかが見えてきます。 調査の詳細は 【独自調査】760人の給与満足度|不満48.1%と"貯蓄できない"50.4%の実態 をご覧ください。 物差し3:支払いのために借入や後払いに頼っていないか 3つ目の物差しは、今月の支払いを、借入や後払いで先送りしていないかです。クレジットカードのリボ払いや分割払い、カードローンなどの残高を書き出し、3か月前と比べて増えていないかを確かめます。 計画して使っている分割払いを除いて、残高が増え続けている場合は、今の収入では賄えていない支出がある可能性があります。1つ目と2つ目の物差しで問題がないように見えても、支払いを先送りしている分は、その月の支出の合計に表れにくいため、残高も合わせて確かめます。 金銭感覚がずれて見えやすい場面 数字で確かめると問題がないのに、「おかしいのでは」と不安になることがあります。そう感じやすいのは、比べている相手や状況が変わったときです。 収入や暮らしが違う人と比べたとき 友人や同僚、SNSで見かける人の暮らしぶりは、収入も家族構成も自分とは違います。同じ買い物でも、収入が違えば家計に占める重さは変わります。他人と比べて不安になったときは、物差し1〜3で自分の家計に当てはめ直すと、判断を取り戻せます。 収入や生活が変わったとき 昇給や転職、結婚、出産、引っ越しなどで収入や生活が変わると、以前の金銭感覚のままでは家計が合わなくなることがあります。収入が増えたときに支出も一緒に増えていないか、減ったときに支出を合わせられているかを確かめます。 支払い方法が増えたとき 現金、クレジットカード、電子マネー、コード決済など支払い方法が増えると、何にいくら使ったかをまとめて把握しにくくなります。 ITトレンドMoney編集部の調査(2025年・全国の個人939名)では、家計簿を「つけている」人は30.6%でした。つけていない人と以前つけていた人(全体の69.4%)のうち、32.1%が理由に「キャッシュレス決済が多く記録が複雑」を挙げています(複数回答)。 家計簿をつけていなくても、口座とカードの明細を月に1回まとめて見るだけで、使った額の合計はつかめます。 パートナーと金銭感覚がずれているとき|責める前に数字をそろえる パートナーの使い方に違和感があっても、「金銭感覚がおかしい」と伝えると、相手が否定されたと受け取ることがあります。どちらの感覚が正しいかを決めるより、2人の家計が回るかどうかを一緒に確かめる形にすると、話し合いが進めやすくなります。 お互いの数字を出し合う まず、2人それぞれの手取りの収入、毎月決まって出ていく支出、今の貯蓄の額を出し合います。その上で、物差し1〜3を2人の家計全体に当てはめると、感覚の違いが家計にどれくらい影響しているのかが見えてきます。 何にお金をかけたいかを出し合う 金銭感覚のずれの背景には、お金をかけたいものの違いがある場合があります。外食や旅行、趣味、住まいなど、それぞれが大切にしたいものを書き出し、優先順位をすり合わせます。 共通の支出と自由に使うお金を分ける 家賃や食費、貯蓄など2人で負担するお金と、それぞれが自由に使えるお金を分けておくと、自由に使う範囲の中での使い方には口を出さずに済みます。貯蓄の目標額と毎月の額を先に決めておくと、残りを自由に使える額として考えやすくなります。 家計を片方に任せている場合も、月に1回は2人で数字を確かめる時間をとると、どちらか一方だけが不安を抱える状態を避けられます。 金銭感覚を整える方法|先取り貯蓄と固定費の見直し 物差しで確かめて見直したい点が見つかったら、意志の力に頼らずに済む仕組みから整えると続けやすくなります。 先取り貯蓄で、使う前に貯める 給料が入ったらすぐに一定額を別の口座に移す先取り貯蓄にすると、残った額の中で暮らす形になり、物差し2を満たしやすくなります。ITトレンドMoney編集部の調査(2025年・全国の個人939名)では、42.5%が「毎月自動的に貯蓄・投資に回している」と答えました。選択肢は貯蓄と投資をまとめたものです。 固定費を見直して、毎月の支出を下げる 通信費や保険料、サブスクなどの固定費は、契約やプランを一度見直すと、その後も支出が下がった状態が続きます。物差し1の割合を下げる方法の1つです。 見直す順番の決め方は 固定費の見直しは何から?6項目の順番と、解約・乗り換え前の確認点 で紹介しています。 急な出費への備えを先に決める 急な出費への備えがないと、そのたびに借入や後払いに頼りやすくなり、物差し3に影響します。備えの額の考え方は 生活防衛資金はいくら必要?公的給付から考える月数の決め方と置き場所 で紹介しています。 金銭感覚についてよくある質問 Q. 自分の金銭感覚がおかしいかどうか、どう判断すればよいですか? 他人と比べるより、自分の家計の数字で確かめます。手取りより多く使っていないか、毎月貯蓄に回せているか、支払いのために借入や後払いに頼っていないか、の3つを見ると判断しやすくなります。 Q. 収入の何割を使っていれば普通ですか? 一律の基準はありません。参考として、家計調査(2025年平均)の二人以上の世帯のうち勤労者世帯では、可処分所得に対する消費支出の割合(平均消費性向)は65.0%でした。家族の人数や暮らし方によって異なるため、平均との差より、自分の割合の変化を見るのが目的です。 Q. パートナーの金銭感覚が合わないときは、どうすればよいですか? どちらが正しいかを決めるより、2人の手取り・支出・貯蓄を出し合い、家計が回るかを一緒に確かめます。その上で、共通の支出と自由に使うお金を分けると、お互いの使い方を尊重しやすくなります。 Q. 節約しすぎも金銭感覚がおかしいのでしょうか? 節約そのものは問題ではありません。ただ、必要な食事や医療、人付き合いまで削って生活に支障が出ている場合は、何のために貯めているのかを確かめ、目標額に対して無理のない貯め方に見直す余地があります。 まとめ|金銭感覚は、比べる相手ではなく自分の数字で確かめる 金銭感覚は人それぞれで、他人と違うこと自体が「おかしい」わけではありません。判断の分かれ目は、手取りの範囲で暮らせているか、貯蓄に回せているか、借入や後払いに頼っていないかの3つです。 パートナーとのずれは、どちらかを責めるより、数字をそろえて一緒に家計を確かめると話し合いやすくなります。 次のステップは、直近3か月分の明細から、手取りの収入・毎月の支出・借入の残高の3つを書き出すことです。 関連記事: 固定費の見直しは何から?6項目の順番と、解約・乗り換え前の確認点 生活防衛資金はいくら必要?公的給付から考える月数の決め方と置き場所 20代の貯金平均と中央値は?「貯金ゼロ」3割の現実と資産形成の始め方 出典(公的統計): 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」(PDF) 出典(調査):ITトレンドMoney編集部 独自調査(各調査の概要は本文に記載) 免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品やサービスの勧誘や推奨を行うものではありません。掲載している統計の内容は記事執筆時点(2026年9月)のものです。家計の状況は個人によって異なるため、最終的な判断は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

固定費の見直しは何から?6項目の順番と、解約・乗り換え前の確認点
食費や日用品を切り詰めても、思ったほどお金が残らないことがあります。そんなときに見直す候補になるのが、毎月ほぼ同じ額が出ていく固定費です。一度見直すと、その効果が翌月以降も続きます。 一方で、固定費の中には、解約すると保障がなくなる保険や、乗り換えに費用がかかる住宅ローンのように、見直し方を誤ると損につながるものもあります。 対象にするのは、通信費・サブスク・水道光熱費・保険料・住居費・車の維持費の6項目です。見直す順番の決め方と、解約・乗り換えの前に確認する点を、公的機関の情報と編集部の独自調査をもとに整理します。 結論|固定費は「効果・手間・失うもの」で順番を決めて見直す 固定費の見直しは、節約できる額が大きいものから手をつければよいとは限りません。額が大きい住居費や保険料は、手続きの手間や、見直しで失うもの(保障や費用)も大きくなりやすいためです。 {{<span class="marker-pink">固定費は、効果の大きさだけでなく「手間」と「見直しで失うもの」も合わせて比べると、順番を決めやすくなります。</span>}} まず口座とカードの明細から、毎月決まって出ていく支出を書き出す 失うものが少なく手間も小さいサブスク・水道光熱費・通信費から始める 保険料は、解約・乗り換えの前に保障の重なりと新しい契約の条件を確かめる 住居費と車は効果が大きい一方、費用や生活への影響も大きいため、時間をかけて検討する 浮いたお金は、先取り貯蓄で別の口座に移すと手元に残りやすい こんな人に 最初に見る項目 理由 まず手軽に始めたい人 サブスク、通信費 契約内容を確認して、使っていないサービスやプランを見直すだけで始められる 毎月の保険料が気になる人 保険料 保障の重なりが見つかれば効果が大きいが、解約の前に確認することが多い 住宅ローンを返済中の人 住居費(借り換え) 金利と残高によっては効果が大きいが、借り換えの費用がかかる 固定費とは|変動費との違いと、見直しの効果が続く理由 固定費は、家賃や住宅ローン、保険料、通信費、サブスクの利用料など、毎月ほぼ同じ額が出ていく支出です。食費や日用品、交際費のように、月によって額が変わる支出は変動費と呼ばれます。 水道光熱費は使った量で額が変わりますが、毎月必ず出ていく支出で、電気のように契約先や料金プランを選べるものもあるため、固定費と一緒に見直すことが多い項目です。 変動費の節約は、毎月の買い物のたびに意識し続ける必要があります。これに対して固定費は、契約やプランを一度変えれば、その後は何もしなくても支出が下がった状態が続きます。たとえば毎月3,000円下がれば、1年で36,000円です。 ITトレンドMoney編集部は2025年に、全国の個人495名を対象にWebアンケートを行いました。物価高で家計が「苦しくなった」と答えた人は37.1%、「やや苦しくなった」は38.1%で、合わせて75.2%でした。 調査の詳細は 【独自調査】基礎控除引き上げ|495人の物価高で家計苦しい75.2% をご覧ください。 見直す前に|口座とカードの明細から固定費を書き出す 固定費を見直す最初の一歩は、毎月何にいくら出ていっているかを書き出すことです。固定費の多くは口座振替やクレジットカードで自動的に支払われているため、明細を見ないと気づきにくい支出があります。 明細から書き出す手順 直近3か月分の銀行口座の入出金明細とクレジットカードの利用明細を並べ、毎月同じ時期に同じ額が出ていくものに印をつけます。年払いの保険料や会費など、年に1回だけ出ていく支出も、12で割って月額に直すと比べやすくなります。 書き出した支出は、「契約している会社・サービス」「月額」「最後に内容を見直した時期」「最近使ったか」の4つを並べた表にすると、見直す候補が見えてきます。 家計簿がなくても始められる ITトレンドMoney編集部が2025年に全国の個人939名を対象に行ったWebアンケートでは、家計簿を「つけている」と答えた人は30.6%でした。家計簿を「つけていない」人と「以前はつけていた」人(回答者全体の69.4%)に理由を尋ねると、最も多いのは「面倒で手間がかかる」の60.4%でした。「キャッシュレス決済が多く記録が複雑」も32.1%あります(複数回答)。 固定費の見直しに必要なのは、毎日の記録ではなく、決まって出ていく支出の一覧です。明細から一度書き出すだけなら、家計簿をつけていなくても始められます。 調査の詳細は 【独自調査】939人の家計管理|家計簿30.6%と"先取り貯蓄"実践42.5%の実態 をご覧ください。 平均と比べるときの注意 自分の支出が多いかどうかの目安として、 総務省の家計調査 の平均額を参考にする方法があります。2025年平均では、二人以上の世帯の消費支出は月314,001円で、そのうち光熱・水道は24,547円、通信(「交通・通信」の内訳)は11,672円でした。 単身世帯では、2025年平均の消費支出が月173,042円、光熱・水道が13,333円です。数値は 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」 によります。ただし、これらは平均値で、世帯によって大きく異なります。平均より多いこと自体を問題と考えるより、自分の支出の内訳を確かめるきっかけとして使うと役立ちます。 見直す順番の決め方|効果・手間・失うものの3つで比べる 書き出した固定費は、「効果の大きさ」「手間」「見直しで失うもの」の3つで比べると、どこから手をつけるかを決めやすくなります。次の表は、6項目を同じ物差しで並べた編集部の整理です。実際の効果や手間は、契約の内容によって変わります。 項目 効果の大きさ 手間 見直しで失うもの・かかるもの サブスク 小〜中(件数が多いと大きい) 小 そのサービスを使えなくなる 水道光熱費 小〜中 小 電気は料金プランによっては解約金 通信費 中(家族の分をまとめると大きい) 小〜中 契約内容によっては解約金や端末代の残り 保険料 中〜大 中 保障。乗り換え時は保険料が上がる・契約できない場合がある 住居費 大 大 引っ越しの費用、借り換えの諸費用 車の維持費 中〜大(手放す場合は大) 中〜大 移動手段、生活の便利さ 編集部の整理では、表の上にある項目ほど、失うものが少なく手間も小さいと考えています。まずサブスク・水道光熱費・通信費で見直しに慣れ、次に保険料、最後に住居費と車を時間をかけて検討する、という順番が取り組みやすい進め方の1つです。 ただし、住宅ローンの金利や保険料の負担が特に大きいと感じている場合は、その項目から先に情報を集め始めても構いません。どの順番でも、解約や乗り換えの前に「失うもの」を確認することが共通の手順です。 項目別の見直し方と確認点 通信費(スマホ・インターネット回線) 通信費は、毎月使っているデータ量と契約しているプランが合っているかを確かめるところから始めます。スマホのデータ使用量は、契約先のアプリや会員ページ、毎月の請求書などで確かめます。使っていない有料オプションが付いたままになっていないかも、あわせて確認します。 家族それぞれが契約している場合は、全員分をまとめて書き出すと、見直したときの効果が分かりやすくなります。 総務省の家計調査(2025年平均) では、二人以上の世帯の通信(「交通・通信」の内訳)は月11,672円でした。 プランの変更や乗り換えの前には、契約期間の決まりや解約金の有無、端末代の支払いが残っていないかを、契約内容で確認します。インターネット回線も、解約や乗り換えの前に契約内容を確かめます。 サブスクリプション 動画・音楽の配信、アプリ、会員サービスなどのサブスクは、1件あたりの額は小さくても、件数が増えると合計が大きくなります。明細に出てくるサービスごとに、最後に使った時期を確かめると、解約の候補を見つけやすくなります。 無料期間のあとに自動で有料に切り替わるサービスは、申し込んだまま使っていないものがないかを確かめます。解約の手続きはサービスごとに違うため、各サービスの案内に沿って手続きし、解約できたことを確認画面やメールで確かめます。 水道光熱費 電気は、使い方の工夫に加えて、契約している会社や料金プランを見直す方法があります。 資源エネルギー庁「よくある質問」 によると、電力会社を変えても今ある送配電網を使うため、新たに電線を引くことはありません。電気そのものの品質や信頼性(停電の可能性など)も、どの会社から買っても同じと説明しています。 一方で、料金プランによっては解約金がかかることがあります。資源エネルギー庁は、契約の前に、契約期間、毎月の料金の算定方法、割引の額と対象期間、契約期間内に解約する場合の制約や手数料などを確認するよう呼びかけています。 電気代の見直し方は 電気代節約は限界がある?浮いた月5000円を新NISAで増やす賢い方法 で詳しく紹介しています。 保険料 保険料の見直しでは、まず加入している保険をすべて書き出し、保障の内容が重なっていないか、今の家族構成や収入に合っているかを確かめます。勤務先の制度や公的な保障で賄える部分がないかも、確認する材料になります。 ITトレンドMoney編集部が2025年に全国の個人592名を対象に行ったWebアンケートでは、保険に「すでに加入している」人が90.9%でした。見直しへの関心を尋ねると、「今のところ考えていない」が63.5%で、「興味あり、今の保険を見直したい」は12.7%でした。 見直しの方法は、解約だけではありません。 生命保険文化センター「生命保険の契約にあたっての手引」 は、保険金の減額や特約の解約、別の保険の追加、転換などの方法を挙げています。転換では、告知(診査)が必要です。 {{<span class="marker-pink">今の保険を解約して乗り換えると、保険料が割高になったり、健康状態によっては新たに契約できなかったりする場合があります。</span>}} 生命保険文化センターによると、乗り換えると契約年齢が上がるため、保険料が割高になる場合があります。解約を考えるときは、新しい保険の条件と、今の保険をやめた場合に失う保障を並べて比べます。 調査の詳細は 【独自調査】592人の保険加入実態と選び方|加入率90.9%・満足度56.3% をご覧ください。 住居費(家賃・住宅ローン) 住居費は金額が大きくなりやすく、下げられたときの効果も大きい項目です。賃貸の場合は、更新のタイミングで家賃の交渉や住み替えを検討する方法があります。住み替えには引っ越しや契約の費用がかかるため、下がる家賃と比べて判断します。 住宅ローンを返済中の場合は、借り換えが候補になります。ITトレンドMoney編集部は2025年に、全国の個人590名を対象にWebアンケートを行いました。住宅ローンを利用している208名のうち、64.4%が変動金利型を選んでいます。 同じ208名に住宅ローンへの不安や関心を尋ねると、「変動金利の上昇」が63.0%で最も多くなりました。「毎月の返済額の軽減」は20.7%、「住宅ローンの借り換え」は15.4%です(複数回答)。 借り換えには費用がかかります。 住宅金融支援機構の【フラット35】の借換融資 では、印紙代、融資手数料、登録免許税、司法書士報酬などの費用も借入の対象として示されています。借り換えを検討するときは、下がる利息の総額とこれらの費用を合わせて比べます。 調査の詳細は 【独自調査】590人のお住まい実態|住宅ローン変動金利64.4%と金利上昇不安63% をご覧ください。 車の維持費 車の維持費には、自動車保険、駐車場代、税金、車検や点検、ガソリン代などがあります。このうち自動車保険は、補償の内容や運転する人の範囲が今の使い方に合っているかを、更新のタイミングで確かめる方法があります。 車を使う回数が少ない場合は、車を持ち続けるかどうか自体を見直す選択肢もあります。手放すと維持費はなくなりますが、移動の手段や生活の便利さに影響するため、代わりの移動方法にかかる費用と比べて判断します。 浮いたお金の使い道|先取り貯蓄で手元に残す 固定費を下げても、浮いた分をそのまま普段の口座に置いておくと、ほかの支出に回りやすくなります。下がった額を毎月決まった日に別の口座へ移す先取り貯蓄にすると、見直しの効果がお金として残ります。 ITトレンドMoney編集部が2025年に全国の個人939名に行ったWebアンケートでは、42.5%が「毎月自動的に貯蓄・投資に回している」と答えました。この設問は貯蓄と投資をまとめて尋ねたものです。 急な出費や収入が減ったときに備えるお金がまだ手元にない場合は、浮いたお金をその備えに回す方法もあります。備えの額の考え方は 生活防衛資金はいくら必要?公的給付から考える月数の決め方と置き場所 で紹介しています。 固定費の見直しでよくある質問 Q. 固定費は何から見直せばよいですか? 失うものが少なく手間も小さいサブスク、水道光熱費、通信費から始めると取り組みやすくなります。保険料や住居費は効果が大きい一方、解約や借り換えの前に確認することが多いため、情報を集めてから判断します。 Q. 固定費の見直しで、どれくらい節約できますか? 契約の内容によって大きく違うため、一律の額はありません。見直し前後の月額の差を12倍すると、1年あたりの効果を計算できます。たとえば月3,000円下がれば年36,000円、月1万円下がれば年12万円です。 Q. 保険は解約してから新しく入り直せばよいですか? 乗り換えると契約年齢が上がるため保険料が割高になる場合や、健康状態によっては新たに契約できない場合があります。解約の前に、新しい保険に入れるかどうかと、今の保険をやめて失う保障を確かめます。 Q. 電力会社を変えると、停電しやすくなりませんか? 資源エネルギー庁は、電気の品質や信頼性(停電の可能性など)はどの会社から買っても同じと説明しています。ただし料金プランによっては解約金がかかることがあるため、契約の前に条件を確認します。 Q. 住宅ローンの借り換えは、金利が下がれば必ず得ですか? 借り換えには、印紙代や融資手数料、登録免許税、司法書士報酬などの費用がかかります。金利が下がっても、残っている借入額や期間によっては、下がる利息より費用のほうが大きくなることがあります。両方を合わせて比べて判断します。 まとめ|固定費は書き出してから、失うものが少ない順に見直す 固定費の見直しは、一度変えれば効果が続く一方で、保険や住宅ローンのように、見直し方によっては保障や費用の面で損につながる項目もあります。 判断の分かれ目は、節約できる額の大きさに加えて、手間と失うものを比べることです。サブスクや水道光熱費、通信費から始め、保険料と住居費は条件を確かめてから決めると、損を避けながら進められます。 次のステップは、直近3か月分の口座とカードの明細から、毎月決まって出ていく支出を書き出すことです。 関連記事: 電気代節約は限界がある?浮いた月5000円を新NISAで増やす賢い方法 一人暮らしの生活費は平均いくら?適正な内訳と家計の黄金比率を解説 生活防衛資金はいくら必要?公的給付から考える月数の決め方と置き場所 出典(公的機関・統計): 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」(PDF) 、 資源エネルギー庁「電力の小売全面自由化 よくある質問」 、 公益財団法人生命保険文化センター「生命保険の契約にあたっての手引 その3 生命保険の見直しと留意点」 、 住宅金融支援機構「【フラット35】借換融資 ご利用条件」 出典(調査):ITトレンドMoney編集部 独自調査(各調査の概要は本文に記載) 免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品やサービスの勧誘や推奨を行うものではありません。掲載している統計や制度の内容は記事執筆時点(2026年9月)のものであり、変更される場合があります。契約の変更・解約・乗り換えの条件は契約内容や各社により異なるため、必ず契約先で最新情報をご確認ください。最終的な判断は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

生活防衛資金はいくら必要?公的給付から考える月数の決め方と置き場所
急に仕事を失ったり、病気で働けなくなったりしたとき、手元にいくらあれば生活を続けられるのか。生活防衛資金の目安は「生活費の何か月分」と紹介されることが多いものの、必要な月数は人によって違います。 月数を左右するのは、働き方や加入している公的保険です。会社員であれば、雇用保険の基本手当や健康保険の傷病手当金が出るまでの期間と、給付で足りない額を足し合わせると、自分に必要な額を計算できます。 ここでは、月の支出の出し方、公的給付から月数を決める手順、置き場所の比べ方、貯め方と投資との順番を、公的機関の情報と編集部の独自調査をもとに整理します。 結論|生活防衛資金は「月の支出×自分に必要な月数」で決める 生活防衛資金の額は「月の支出×必要な月数」で決まります。このうち月の支出は家計の記録から出せますが、月数は人によって大きく変わります。 {{<span class="marker-pink">月数は一律ではなく、収入が止まったときに公的給付が出るまでの期間と、給付で足りない額から決めます。</span>}} 月の支出は、固定費と変動費に分けて直近数か月の実績から出す 会社員は、雇用保険の基本手当と健康保険の傷病手当金が「いつから・いくら」出るかで月数を考える 自営業・フリーランスは、加入している制度に同様の給付があるかを確認し、ない分を手元資金で備える 置き場所は、すぐ引き出せて元本が減らないことを優先する 貯まるまでは投資に回す額を抑え、生活防衛資金を先に確保する こんな人に 月数を考えるときの確認先 理由 会社員など雇用されて働く人 雇用保険の基本手当、健康保険の傷病手当金 給付が始まるまでの期間と、給付額と支出の差が月数を決める 自営業・フリーランス 加入している健康保険・共済などの給付の有無 会社員向けの給付が前提にできない場合、その分を手元資金で備える必要がある 共働き・子育て世帯 世帯の収入のうち、止まる可能性がある分 片方の収入が止まったときの不足額と、教育費など減らせない支出で額が変わる 生活防衛資金とは|貯金・投資資金との違い 生活防衛資金は、失業・病気・けが・災害などで収入が止まったり、予定外の大きな出費が出たりしたときに、生活を続けるためのお金です。使う場面が「予定していない緊急時」に限られる点で、旅行や住宅購入のために貯める貯金とは目的が違います。 投資資金との違いは、値下がりしている時期でも使う必要があるかどうかです。投資は値動きがあるため、急にお金が必要になった時期と相場の下落が重なると、損失を確定させて換金することになります。生活防衛資金を別に持っておくと、投資資金を慌てて取り崩さずに済みます。 ITトレンドMoney編集部は2025年に、全国の働く世代の個人760名を対象にWebアンケートを行いました。今の給与に満足していないと答えた552名のうち33.9%が、その理由に「突発的な出費に対応できる余裕がない」を挙げています(複数回答)。同じ552名のうち40.8%は「生活費で手一杯、貯蓄まで回らない」と答えています。 この結果は給与に満足していない人に限った回答で、回答者全体の割合ではありません。ただ、急な出費への不安が給与への不満と結びついている人がいることは読み取れます。 調査の詳細は 【独自調査】760人の給与満足度|不満48.1%と"貯蓄できない"50.4%の実態 をご覧ください。 必要額の計算方法|月の支出を固定費と変動費に分けて出す 生活防衛資金の計算の土台は、毎月いくら出ていくかです。収入ではなく支出で考えるのは、収入が止まったあとも出ていくお金を賄うための資金だからです。 固定費と変動費を分けて書き出す 固定費は、家賃・住宅ローン、水道光熱費の基本料金、通信費、保険料、サブスクリプションなど、毎月ほぼ同じ額が出ていく支出です。変動費は、食費・日用品・交際費・医療費など、月によって額が変わる支出です。 変動費は直近数か月の平均で見ると、季節による増減をならせます。家計簿をつけていない場合は、銀行口座とクレジットカードの利用明細を並べると、おおよその額をつかめます。 収入が止まったときに削れる支出と、削れない支出を分けておくと、より現実的な額になります。たとえば交際費や趣味の費用は減らせても、家賃や保険料は短期間では変えにくい支出です。 試算例(仮の数字) 次の表は、計算の流れを示すための仮の数字です。実際には、ご自身の家計の実績に置き換えて計算してください。 項目 月額(仮) 収入が止まったとき 住居費 8万円 減らしにくい 水道光熱費・通信費 3万円 一部減らせる 保険料 2万円 減らしにくい 食費・日用品 7万円 一部減らせる 交際費・趣味・その他 5万円 減らせる 合計 25万円 切り詰めた場合は約20万円 この例では、ふだんの支出は月25万円ですが、交際費などを切り詰めると月約20万円まで下げられます。生活防衛資金を計算するときは、ふだんの額で見るか、切り詰めた額で見るかを先に決めておくと、目標額がぶれません。 「手取り」で計算する考え方との違い 月の手取り収入を基準に計算する方法もあります。手取りで計算すると、毎月貯蓄している分まで含んだ額になるため、支出で計算するより目標額は大きくなります。 支出の記録がない段階では手取りで仮置きし、記録がそろったら支出で計算し直す、という順番で進めると、最初の目標を立てやすくなります。 一人暮らしの生活費の内訳は 一人暮らしの生活費は平均いくら?適正な内訳と家計の黄金比率を解説 で詳しく紹介しています。 何か月分にするか|公的給付が出るまでの期間から考える 月数を決めるときに考えるのは、次の3つです。1つ目は、収入が止まってから公的給付が始まるまで、収入がない期間。2つ目は、給付が出ている間でも、給付額と支出の差で足りなくなる額。3つ目は、家電の故障や冠婚葬祭などの急な出費です。 この3つを足した額が、自分にとっての生活防衛資金の目安になります。会社員が使える主な公的給付は、雇用保険の基本手当と健康保険の傷病手当金です。それぞれの仕組みを、ハローワークと全国健康保険協会(協会けんぽ)の公表内容から見ていきます。 会社員が失業したとき|雇用保険の基本手当 雇用保険の基本手当を受け取るには、原則として離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算12か月以上あることが必要です。特定受給資格者と特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上で対象になります。 あわせて、ハローワークで求職の申込みを行い、就職する意思と、いつでも就職できる能力があることも条件です。 受け取れる額(基本手当日額)は、離職直前6か月の賃金の合計を180で割った額(賃金日額)の、およそ50〜80%です。60歳〜64歳の人は、およそ45〜80%です。賃金が低い人ほど高い率になり、年齢ごとに上限額もあります。つまり、給付が出ている期間も、離職前の給与と同じ額は入ってきません。 支給が始まるまでにも期間があります。求職の申込み後、失業の状態にある7日間は「待期」として支給されません。さらに正当な理由のない自己都合などで離職した場合は、待期のあとに「給付制限」の期間があり、その間も支給されません。 正当な理由のない自己都合で離職した場合の給付制限期間は、離職日によって異なります。離職日が2025年(令和7年)4月1日以降なら原則1か月、同年3月31日以前なら原則2か月です。 ただし、離職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で離職して受給資格決定を受けている場合は3か月です。自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合(いわゆる重責解雇)も3か月です。 自分の離職理由がどれに当たるかは、ハローワークで確認できます。退職を考える段階で確かめておくと、必要な資金を見積もりやすくなります。 支給が始まってからも、失業の認定は原則4週間に1度で、認定日から通常5営業日で口座に振り込まれます(休日や年末年始をはさむと遅れることがあります)。 給付を受けられる日数(所定給付日数)は、自己都合などの一般の離職者で被保険者期間が1年以上5年未満の場合は90日です。離職理由・年齢・被保険者期間によって異なり、特定受給資格者で45歳以上60歳未満、被保険者期間20年以上の場合は330日です。 基本手当を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。生活防衛資金は、給付が始まるまでの無収入の期間と、給付額が支出に届かない分を埋める役割を持ちます。 病気やけがで働けないとき|健康保険の傷病手当金 協会けんぽに加入している会社員は、業務外の病気やけがで働けないとき、傷病手当金を受け取れる場合があります。健康保険組合などに加入している場合は、加入先で条件を確認してください。支給の条件は、療養のために仕事に就けず、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと、その期間の給与が支払われていないことなどです。給与が一部支払われていても、傷病手当金の額より少ない場合は差額が支給されます。 最初の連続3日間は「待期」で、支給は4日目からです。待期には有給休暇や公休日も含まれます。 1日あたりの額は、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割った額の3分の2です。ふだんの給与のおおむね3分の2になるため、支出が給与に近い家計では、差額を手元資金で埋めることになります。支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月です。 自営業・フリーランスの場合 基本手当は雇用保険の被保険者期間があることが受給の条件で、傷病手当金は協会けんぽなど健康保険の被保険者向けの制度です。会社に雇われずに働く自営業・フリーランスの方は、これらを前提にした計算はできません。 まず、加入している健康保険や共済、民間の保険に、働けないときの所得を補う給付があるかを確認します。給付がない、または額が小さい場合は、その分を生活防衛資金で賄う前提で月数を考えます。仕事の受注が途切れる時期がある場合は、過去に収入が減った期間の長さも参考になります。 共働き・子育て世帯で考えること 共働きの世帯では、「片方の収入が止まったときに、残る収入と給付で足りない額はいくらか」を計算します。2人とも同時に収入が止まる場面まで想定するかは、勤務先や業種が同じかどうかなども踏まえて世帯で決めます。 子育て世帯では、教育費や保育料など、収入が止まっても削りにくい支出が増えます。試算の表で「減らしにくい」支出が多い家計ほど、必要な額は大きくなります。 計算例(仮の数字) 月の支出25万円の会社員が離職した場合を、仮の数字で考えます。給付が始まるまで収入がない期間を仮に2か月とすると、この間の支出は50万円です。 給付が始まったあと、給付額が月の支出より毎月7万円少ない状態が3か月続くとすると、不足額は21万円です。これに急な出費への備えとして20万円を足すと、合計は91万円になります。 ここで置いた2か月・7万円・3か月は、いずれも計算の流れを示すための仮の数字で、制度上の期間や額ではありません。実際の期間や給付額は、離職理由・年齢・賃金・被保険者期間で変わるため、ハローワークや加入している健康保険で確認した値に置き換えてください。 よく紹介される「生活費の3〜6か月分」との関係 生活防衛資金の目安として、「生活費の3〜6か月分」という数字が紹介されることがあります。ただし、ハローワークや金融庁などの公的機関のページで、この月数を目安として示した記載は、編集部では確認できていません。 この数字は、自分の月数を出すための出発点として使えます。上で整理した「給付が始まるまでの期間」「給付で足りない額」「急な出費」を当てはめると、3か月分で足りるのか、6か月分でも足りないのかを判断できます。 たとえば傷病手当金は、支給期間が通算1年6か月あっても、額は給与のおおむね3分の2です。支出が給与に近い家計では、給付が続く間も毎月の不足が積み上がります。会社員向けの給付を前提にできない自営業・フリーランスでは、6か月分でも足りない場合があります。 置き場所の比べ方|引き出すまでの日数・元本・預金保険で比べる 生活防衛資金の置き場所は、記事や金融機関によって普通預金・定期預金・国債など意見が分かれます。どれを選ぶかは、同じ物差しで比べると判断しやすくなります。 金融庁は、金融商品の性質を「安全性」「収益性」「流動性」の3つで整理し、「3つとも◎の金融商品はありません」としています。安全性は「元本および利子の支払いが確実かの度合い」、流動性は「必要になったときにすぐ換金できるかの度合い」です。 {{<span class="marker-pink">生活防衛資金の置き場所では、増やすことより「必要な日にすぐ使えること」を優先します。</span>}} 置き場所 すぐ使えるか 元本 注意点 普通預金 いつでも引き出せる 減らない 生活費と同じ口座だと使い込みやすい 定期預金 満期前に引き出すと中途解約になる 減らない 中途解約の条件は金融機関ごとに異なる 個人向け国債 原則、発行後1年経過すれば中途換金できる 額面金額で換金される(調整額が差し引かれる) 中途換金時は直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる。預金ではない 投資信託 換金はできるが、時期によって受け取る額が変わる 値動きがあり、減ることがある 金融庁の整理では安全性「△〜◯」 預金は預金保険の対象 普通預金や定期預金は、預金保険制度の対象です。利息のつく普通預金や定期預金などの「一般預金等」は、預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護の対象です。「利息がつかない」「いつでも払戻しを請求できる」「決済サービスを提供できる」の条件を満たす「決済用預金」は、全額が対象です。当座預金や利息のつかない普通預金がこれに当たります。 一般預金等の1,000万円は、1つの金融機関ごとに、預金者1人あたりの預金を合算して判定します。生活防衛資金の口座と同じ金融機関にほかの預金もある場合は、合計額を確認します。1,000万円を超える場合は、決済用預金を使うか、1つの金融機関あたりの合計を1,000万円以内に収めると、全額が保護の対象になります。 一方で、元本1,000万円を超える部分は、破綻した金融機関の財産の状況によっては支払われない可能性があります。外貨預金は預金保険の対象外です。生活防衛資金を外貨預金に置くと、為替の動きで円に戻したときの額が変わるため、円の預金に置くと必要な額を見込みやすくなります。 口座を分けておく 生活費と同じ口座に置いておくと、生活防衛資金と日々の支出の区別がつきにくくなります。生活防衛資金専用の口座を普通預金で作り、目標額まではそこに貯めていく方法を取ると、残高を見るだけで達成度を確認できます。 目標額を超えた分や、すぐには使わないと判断した分は、定期預金や個人向け国債に分けておく選択肢もあります。その場合も、満期前に引き出すと中途解約になる定期預金や、個人向け国債は、すぐ使う分とは別に考えます。個人向け国債は、災害救助法が適用される大規模な自然災害の被災時や保有者の死亡時を除き、発行後1年は換金できません。 貯め方|先取り貯蓄と臨時収入の使い方 生活防衛資金を貯める方法として取り入れやすいのは、給料が入った時点で一定額を別の口座に移す「先取り貯蓄」です。残った分を貯める方法と比べ、使いすぎた月でも貯蓄額が減りにくくなります。 ITトレンドMoney編集部が2025年に全国の個人939名に行ったWebアンケートでは、42.5%が「毎月自動的に貯蓄・投資に回している」と答えました。「残った分を貯蓄・投資に回している」は16.4%です。 この設問は貯蓄と投資をまとめて尋ねており、生活防衛資金として貯めているかどうかまでは分かりません。それでも、自動で移す仕組みを使っている人が一定数いることは読み取れます。 調査の詳細は 【独自調査】939人の家計管理|家計簿30.6%と"先取り貯蓄"実践42.5%の実態 をご覧ください。 毎月の額は目標額と期間から逆算する 毎月いくら移すかは、目標額を貯め終えたい期間で割って決めます。たとえば目標額が91万円で、2年で貯める場合は月約3万8,000円、3年なら月約2万5,000円です。 毎月の額が家計に対して大きすぎる場合は、期間を延ばすか、固定費の見直しで捻出できる額を先に確認します。通信費や保険料など毎月同じ額が出ていく支出は、一度見直すと効果が続きます。 賞与や臨時収入は一部を充てる 賞与や臨時収入がある場合は、その一部を生活防衛資金に充てると、目標額に早く近づけます。全額を充てると、ほかの予定していた支出が回らなくなるため、あらかじめ割合を決めておくと迷いません。 同じ年代の貯蓄額の実態は 30代の平均貯金額はいくら?中央値・年収別のリアルと効率的な貯金方法 などの年代別の記事で紹介しています。 投資(NISA等)との順番|生活防衛資金を先に確保する 投資を始めるかどうかを考えるときは、生活防衛資金を先に確保しておくと、相場が下がった時期に投資資金を取り崩さずに済みます。金融庁が整理しているとおり、投資信託は預貯金より安全性が低く、値下がりしている時期に換金すると損失が確定します。 ITトレンドMoney編集部は2026年に、全国の個人1,969名を対象にWebアンケートを行いました。資産目標を決めていない1,479名のうち38.1%が、資産形成を始める上での不安に「まとまった資金がない」を挙げています(複数回答)。この層では最も多い回答でした。 生活防衛資金が貯まるまで投資を一切しないか、少額の積立と並行するかは、家計の状況によって判断が分かれます。並行する場合も、投資に回す額は生活防衛資金の積立を優先したうえで残る額にとどめると、急な出費で投資を取り崩す事態を避けやすくなります。 調査の詳細は 【独自調査】老後資金いくら必要?1,969人の資産目標と安心額の実態 をご覧ください。 生活防衛資金のよくある質問 Q. 生活費の何か月分を貯めればよいですか? 一律に決まる月数ではなく、働き方と使える公的給付によって変わります。「3〜6か月分」という数字が紹介されることもありますが、自分に当てはめて確かめる必要があります。会社員は、雇用保険の基本手当や健康保険の傷病手当金が始まるまでの期間と、給付額が支出に届かない分を足して考えます。自営業・フリーランスは、加入している制度の給付の有無を確認し、ない分を手元資金で備える前提で考えます。 Q. 生活防衛資金は普通預金に置いておけばよいですか? すぐ使う分は、いつでも引き出せて元本が減らない普通預金が向いています。生活費とは別の口座にしておくと、使い込みを防げます。目標額を超えた分は、定期預金や個人向け国債に分ける方法もありますが、換金の条件を確認してから選びます。 Q. 生活防衛資金をNISAで運用してもよいですか? NISAで買える投資信託などは値動きがあり、元本が減ることがあります。急に必要になった時期に値下がりしていると、損失を確定させて換金することになるため、生活防衛資金とNISAの資金は分けておくと安心です。 Q. 失業したら、基本手当はすぐにもらえますか? 求職の申込み後、失業の状態にある7日間は待期として支給されません。正当な理由のない自己都合で離職した場合は、さらに給付制限の期間があります。離職日が2025年4月1日以降なら原則1か月です(5年間に2回以上の自己都合離職で受給資格決定を受けている場合などは3か月)。支給が始まってからも、失業の認定は原則4週間に1度で、認定日から通常5営業日で振り込まれます(休日や年末年始をはさむと遅れることがあります)。 Q. 生活防衛資金を使ってしまったら、どうすればよいですか? 使った分を把握し、先取り貯蓄の額や期間を見直して補充します。生活防衛資金は使うために貯めるお金なので、緊急時に使ったこと自体は想定どおりです。収入が戻ったら、目標額まで戻す計画を立て直します。 まとめ|生活防衛資金は自分の働き方と公的給付から決める 生活防衛資金の額は「月の支出×必要な月数」で決まり、月数は人によって違います。会社員は、基本手当や傷病手当金が始まるまでの期間と、給付で足りない額から月数を組み立てます。 自営業・フリーランスは、会社員向けの給付を前提にせず、加入している制度の給付の有無から考えます。置き場所は、すぐ引き出せて元本が減らない普通預金を中心に、生活費とは別の口座で管理します。 次のステップは、直近3か月の支出を固定費と変動費に分けて書き出し、ハローワークや加入している健康保険で自分の場合の給付の条件を確認することです。 関連記事: 一人暮らしの生活費は平均いくら?適正な内訳と家計の黄金比率を解説 20代の貯金平均と中央値は?「貯金ゼロ」3割の現実と資産形成の始め方 30代の平均貯金額はいくら?中央値・年収別のリアルと効率的な貯金方法 出典(公的機関):ハローワークインターネットサービス「基本手当について」「雇用保険の具体的な手続き」「基本手当の所定給付日数」「雇用保険について よくあるご質問」、全国健康保険協会「傷病手当金」、預金保険機構「保護の範囲」、財務省「個人向け国債」、金融庁「NISA特設ウェブサイト」 出典(調査):ITトレンドMoney編集部 独自調査(各調査の概要は本文に記載) 免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や推奨、投資助言を行うものではありません。掲載している公的制度の内容は記事執筆時点(2026年9月)のものであり、制度改正により変更される場合があります。給付の条件や額は個人の状況により異なるため、ハローワーク・加入している健康保険等の窓口で最新情報をご確認ください。最終的な判断は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

【独自調査】1,693人の副業と税金|実施34.3%と税金意識73%の実態
物価上昇と将来不安が続く中、副業に関心を持つ方は増えています。「他の人はどれくらい副業をしているのか」「何を目的に副業をやっているのか」、気になる方は多いのではないでしょうか。 ITトレンドMoney編集部は、1,693人を対象に副業の実施状況と関心を聞いた独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、副業実施率は 34.3% にとどまる一方、未実施者を含む全体で 「労働時間を増やさずに収入を増やす方法」に84.0%が興味 を持っている実態です。 この記事でわかる4つの発見 副業実施率は 34.3% 、していないが65.7% 副業の目的TOPは 「生活費の補填」35.7% で最多 実施者の40.0%が 税金を「かなり意識」 している 「労働時間UPなしで収入UP」への関心は 84.0% と圧倒的 副業の実施状況|34.3%が副業中 結論からお伝えすると、1,693人の調査で「副業をしている」方は 34.3% で、していない65.7%より少数派です。3人に1人が副業を行う実態が明らかになりました。 副業の実施状況 回答率 している 34.3%(580人) していない 65.7%(1,113人) 編集部の視点|"副業当たり前化"の途上 3人に1人が副業を行うという実態は、「副業=一部の特殊な人の活動」から 「複数収入源を持つのがスタンダード」 へと社会的認識が転換しつつあることを示します。特に若年層と50代以降の層で副業率が高まる傾向があり、キャリア形成と生活防衛の両側面から広がっています。 副業の目的TOP|「生活費の補填」35.7% 結論から言うと、副業実施者580人の目的TOP1は 「生活費の補填」35.7% 、続いて 「本業以外の安定収入確保」25.2% 、 「将来の貯蓄・資産形成」21.9% となりました。 順位 副業の目的 実施者内での割合 1位 生活費の補填 35.7% 2位 本業以外の安定収入確保 25.2% 3位 将来の貯蓄・資産形成 21.9% 4位 スキルアップ 9.5% 収入補填が主目的、スキルアップは少数派 目的の1位「生活費補填」(35.7%)と2位「安定収入確保」(25.2%)を合わせると、 60.9%が"収入面のカバー" を副業の目的としています。「スキルアップ」9.5%は少数派で、キャリア形成より生活のための副業が主流という実態が浮かび上がります。 編集部の視点|"生活防衛型副業"の広がり 目的1位が「生活費補填」であることは、 実質賃金の伸び悩みと物価高 という現在の経済環境を色濃く反映しています。副業=キャリアアップという構図から、副業=家計補填へとフェーズが変化しています。だからこそ、時給の高い専門副業だけでなく、隙間時間で無理なく続けられる仕組みへのニーズが高まっています。 副業の始め方|何から着手すべきか 結論からお伝えすると、副業を始める最初のステップは 「自分の可処分時間・スキル・目的」を明確化 することです。次に、それに合った副業カテゴリを選び、開業届や税金の手続きを整えていく流れが基本となります。 副業の主なカテゴリ カテゴリ 特徴 向いている人 クラウドソーシング(ライター・デザイナー等) スキルベースで単価が上がる 専門スキルを持つ人 フリマ・せどり 初期投資不要で始めやすい 時間はあるがスキル不安な人 投資(配当・不動産・株式) 時間労働を伴わない まとまった資金がある人 ブログ・YouTube等コンテンツ ストック型収入 継続力のある人 単発バイト・ギグワーク 即金性がある 短期で収入が欲しい人 始め方の基本ステップ 会社の副業規定を確認 :禁止・許可制・自由のいずれかを把握 可処分時間の棚卸し :週に何時間、副業に充てられるか 目的を明確化 :収入補填/スキル獲得/独立準備 のどれか 小さく始めて検証 :まずは月1〜3万円のスモールスタート 税務準備 :所得20万円超なら確定申告の準備を進める 編集部の視点|"目的×時間"のマッチングが継続の鍵 副業を始める際、いきなり高収益を狙うと本業に支障が出やすくなります。 目的(何のためか)×投入時間(週何時間) の2軸で選ぶと、続けやすい副業を見つけやすくなります。生活費補填ならフリマや短期ワーク、将来資産なら投資、キャリア形成ならクラウドソーシングというように、目的別に適した選択肢が異なります。 副業の課題|「収入が安定しない」31.6%が最多 結論からお伝えすると、副業実施者の課題TOP1は 「収入が安定しない」31.6% 、続いて 「特に課題はない」29.0% と続きました。 順位 副業の課題 実施者内での割合 1位 収入が安定しない 31.6% 2位 特に課題はない 29.0% 3位 時間が取られる 26.6% 4位 体力的にきつい 12.9% 編集部の視点|"収入変動"への備え方 収入が安定しない副業では、 「月々の必要生活費は本業でまかない、副業収入は貯蓄・投資に回す」 という設計が現実的です。副業収入を生活費に組み込むと、変動が家計を直撃します。副業を"上乗せ収入"として位置づけることが、精神的な負担軽減にもつながります。 副業と税金意識|40.0%が「かなり意識」 結論から言うと、副業実施者の税金意識では 「かなり意識している」40.0% +「少し意識している」33.3%= 73.3%が意識 している一方、 「意識していない」層も26.7% 存在しました。 副業の税金意識 実施者内での割合 かなり意識している 40.0% 少し意識している 33.3% あまり意識していない 20.3% まったく意識していない 6.4% 副業所得は年間20万円を超えると原則確定申告が必要となります。 意識していない26.7%は、確定申告漏れリスク を抱えている可能性があり、注意が必要です。 副業の確定申告|年20万円超が判断ライン 結論からお伝えすると、副業所得が 年間20万円を超える場合、原則として確定申告が必要 です。20万円以下でも住民税の申告は別途必要になるケースがあります。 確定申告が必要になる主なケース ケース 確定申告の要否 会社員で副業所得が年20万円超 必要 会社員で副業所得が年20万円以下 所得税は不要(住民税申告は別途必要) 個人事業主(本業)+副業 合算して申告必要 複数の給与所得(本業+アルバイト) 年20万円超で必要 確定申告の基本ステップ 収入と経費の記録 :1年間の副業収入と経費をエクセル等で管理 所得の計算 :収入 − 経費 = 所得(雑所得 or 事業所得) 必要書類の準備 :源泉徴収票、収支内訳書等 e-Taxまたは書面で提出 :翌年2月16日〜3月15日の期間内 編集部の視点|"経費計上"で節税効果を生む 副業のために使ったパソコン・通信費・書籍代・打ち合わせの交通費などは 経費として計上 できます。青色申告なら最大65万円の特別控除も適用できるため、副業収入が大きい方は青色申告への切り替えも検討価値があります。適切な経費計上は、追徴課税リスクを避けつつ手取りを最大化する基本です。 FX等の投資収益の確定申告について詳しくは、 FXの税金と確定申告のやり方|いくらから必要?損失の繰越・経費も解説 をご覧ください。 副業が会社にバレるパターンと対策 結論から言うと、副業が会社にバレる主な原因は 「住民税の金額差」 です。本業以外の所得が住民税額に反映され、会社に送付される住民税決定通知書で発覚するケースが典型です。 副業がバレる主な経路 経路 発覚の仕組み 住民税 本業給与から計算される住民税と実際額に差が生じ、経理担当者に気づかれる SNS・口コミ 本人の投稿や知人経由で発覚 副業先での身バレ アルバイト先で会社の関係者と遭遇 住民税による発覚を防ぐ方法 確定申告時に 「住民税に関する事項」で「自分で納付」(普通徴収) を選択すると、副業分の住民税は自宅に納付書が届く形式となり、会社の給与から天引きされません。ただし、給与所得(アルバイト)の場合は普通徴収を選べないケースがあります。 編集部の視点|"バレる不安"より会社規定の確認が先 そもそも会社が副業を禁止しているケースでは、バレる/バレないの技術論以前に 就業規則違反リスク があります。近年は副業容認の企業が増えていますが、事前に会社の副業規定を確認し、必要なら申請するのが本筋です。「バレないから安心」ではなく、「正当に副業できる環境」を整えるアプローチが持続的です。 副業をしていない理由TOP|「何から始めれば分からない」33.7% 結論からお伝えすると、副業をしていない1,113人の理由TOP1は 「何から始めればいいか分からない」33.7% で、続いて 「会社の規定で難しい」22.9% 、 「時間がない」22.8% がほぼ並びました。 順位 副業をしていない理由 未実施群での割合 1位 何から始めればいいか分からない 33.7% 2位 会社の規定で難しい 22.9% 3位 時間がない 22.8% 4位 本業収入で足りている 13.3% 5位 リスクが不安 7.3% 編集部の視点|"始め方情報の不足"が最大の壁 未実施理由1位「何から始めればいいか分からない」33.7%は、副業への興味はあっても 入口情報が届いていない 層が3割超いることを示します。この層に対しては「まずは月1万円から始める副業」といった スモールスタート型の実務ガイド が有効です。 「労働時間を増やさずに収入UP」への興味|84.0%が興味あり 結論から言うと、「労働時間を増やさずに収入を増やす方法」への興味では 「とても興味」42.1%+「少し興味」41.9%=84.0% が興味を示しました。 「労働時間UPなしで収入UP」への興味 回答率 とても興味がある 42.1% 少し興味がある 41.9% あまりない 10.0% ない 6.0% 84%の関心が示す"稼ぎ方"のニーズ 84.0%が興味を示す背景には、 資産運用・不動産・配当収入・印税収入 など、労働時間を直接増やさずに収入を得られる仕組みへの関心の高まりがあります。副業=時間労働ではなく、 「仕組み化された収入源」 への需要が広く存在している実態が浮かび上がります。 編集部の読み解き|5つの示唆 結論からお伝えすると、1,693人のデータから見えたのは 「副業は生活防衛策」「税金意識の格差」「"時間労働"以外への関心」「入口情報の不足」「住民税ハンドリングが実務論点」 の5点です。 示唆1|副業は生活防衛のための選択肢 副業の目的TOPが「生活費の補填」35.7%であることは、 物価上昇に対する生活防衛策 として副業が位置付けられている実態を示しています。スキルアップやキャリア形成より、目の前の生活を支える手段としての側面が強い時代となっています。 示唆2|税金意識の格差に注意 実施者の26.7%が税金を「あまり/まったく意識していない」実態は、 確定申告漏れによる追徴リスク を抱えていることを示唆します。副業所得が年20万円を超えたら確定申告が必要という基本ルールを、副業スタート時から意識することが重要です。 示唆3|"時間労働以外"への関心が84%と圧倒的 「労働時間UPなしで収入UP」への興味84.0%は、 資産運用・不動産・配当・株式投資 など、時間を売らない収入源への潜在需要の大きさを示しています。副業と資産運用の垣根は今後さらに曖昧になっていく可能性があります。 示唆4|"始め方情報"の充実が需要を掘り起こす 未実施理由1位「何から始めればいいか分からない」33.7%は、副業を始めるための実務情報を求めています。 「小さく始める」「本業への影響を抑える」「税務手続きも並行整備」 を含めた入門ガイドが、行動転換の鍵となります。 示唆5|"住民税ハンドリング"が実務論点 「副業がバレる」不安の実務的な答えは、住民税を「自分で納付」(普通徴収)に切り替えることで一定程度対処できます。ただし会社の副業規定を守ることが大前提です。 ルールを守ったうえで副業を継続できる環境作り が持続的な収入増につながります。 調査概要 項目 内容 調査主体 ITトレンドMoney編集部 調査期間 2026年 調査対象 全国の個人 有効回答数 1,693名(実施者580人/未実施者1,113人) 調査方法 Webアンケート 免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の副業サービスや金融商品への勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、税制や経済環境等により変更される場合があります。副業所得の税務上の取扱いは個人の状況により異なります。ご不明な点は、必ず税理士等の専門家にご相談の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。

【独自調査】老後資金いくら必要?1,969人の資産目標と安心額の実態
「いくらあれば老後が安心なのか」「他の人はどれくらいの資産を目標にしているのか」——将来への漠然とした不安を抱えながらも、具体的な資産目標を持てずにいる方は多いのではないでしょうか。 ITトレンドMoney編集部は、1,969人を対象に「いくらあれば安心か」という資産目標について独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、目標資産額を 「決めている」のはわずか24.9% 、目標決めてる層の目標額TOPは 「1億円以上」33.5% 、目標なし層の"安心額"は 「3,000万〜1億円」ゾーンに集中 している実態です。 この記事でわかる4つの発見 資産目標を決めているのは 24.9% で、決めていない層が75.1%と大多数 目標決定層の目標額TOPは 「1億円以上」33.5% 目標なし層の"安心額"は 3,000万〜1億円 ゾーンに集中 目標決定層の不安TOPは 「このままで達成できるか」50.2% 資産目標の設定状況|「決めている」24.9%は少数派 結論からお伝えすると、将来に向けた資産目標を 「決めている」方は24.9% にとどまり、 「決めていない」75.1% が大多数を占めました。 資産目標の設定 回答率 決めている 24.9%(490人) 決めていない 75.1%(1,479人) 資産形成に取り組んでいても、 「いくらまで貯めるか」という具体的な目標を設定している方は4人に1人 。多くの方が漠然とした資産形成を続けていることが読み取れます。 編集部の視点|"目標なし"は目的地不明の航海と同じ 目標を持たない75.1%は、資産形成が"漠然とした貯蓄"のまま続いていることを示します。目標額が明確でないと、 必要な運用利回り・積立額・投資商品選び のすべての判断が場当たり的になりがちです。まずは「いつまでに」「いくら」を仮でも設定することが、意味のある資産形成の第一歩となります。 老後資金はいくら必要か|「老後2000万円問題」の再検討 結論から言うと、2019年に金融庁が試算した 「老後2,000万円問題」 は今も広く知られていますが、実際に必要な老後資金は ライフスタイル・世帯構成・住居費 により大きく変動します。単一の数字で語れない性質のテーマです。 老後の生活費目安(総務省統計より) 世帯種別 月額生活費(平均) 単身高齢者世帯 約15〜16万円 夫婦高齢者世帯 約26〜27万円 ゆとりある老後生活費(生保文化センター調査) 約38万円 公的年金の受給額目安 年金種別 月額受給額(平均) 国民年金(老齢基礎年金) 約6〜7万円 厚生年金(老齢厚生年金・国民年金含む) 約14〜15万円 夫婦(夫厚生・妻国民年金) 約21〜22万円 編集部の視点|"2,000万円"は目安、個別事情で大きく変動 「老後2,000万円」は、月々5.5万円の赤字が30年続く前提の試算です。 持ち家か賃貸か・医療費・介護費・旅行や娯楽への支出 で必要額は大きく変わります。夫婦で年金月22万円あって生活費26万円なら月4万円赤字→30年で1,440万円と、シナリオによっては2,000万円を下回るケースもあります。逆に賃貸生活・ゆとり支出なら3,000万円以上必要になる場合も。 自分のシナリオでの試算 が重要です。 目標決定層の目標額|「1億円以上」33.5%が最多 結論から言うと、目標を決めている490人の目標額TOP1は 「1億円以上」33.5% で、比較的高額な目標を設定する層が多い実態が明らかになりました。 順位 目標としている資産額 目標決定層内での割合 1位 1億円以上 33.5% 2位 5,000万〜1億円 20.6% 3位 3,000万〜5,000万円 19.6% 4位 1,000万〜3,000万円 19.0% 5位 1,000万円未満 7.3% 「5,000万円以上」に目標を設定する層は 54.1% と半数を超えます。老後2,000万円問題を上回る水準を目標とする方が多数派である実態が浮かび上がります。 編集部の視点|"1億円目標"は物価高+長寿化の反映 1億円以上を目標とする層が33.5%と最多である背景には、 物価上昇と長寿化リスクへの警戒 があります。90歳以上の長寿を想定した資金と、物価が年2%上昇し続けた場合の実質購買力低下を織り込むと、老後2,000万円では不足すると考える層は多くなります。ただし目標が高すぎると達成不能感が強くなるため、 段階目標(1,000万→3,000万→5,000万)を刻む のが実務的です。 目標決定層の不安|「このままで達成できるか」50.2% 結論からお伝えすると、目標を持つ490人の不安TOP1は 「このままで達成できるか不安」50.2% で、半数が達成への確信を持てていない実態が明らかになりました。 順位 目標達成への不安 目標決定層内での割合 1位 このままで達成できるか不安 50.2% 2位 リスクの取り方が適切か不安 30.0% 3位 運用方法が合っているか分からない 27.6% 4位 特に不安はない 20.0% 5位 教育費や老後資金とのバランスが不安 18.0% 編集部の視点|"達成確信"を持つためのシミュレーション 達成不安を減らすには、 「現在の年齢・積立額・想定利回り」で目標到達年齢を試算 することが有効です。年利3%運用・月5万円積立を30年続ければ約2,900万円、年利5%なら約4,100万円と、シミュレーションで見える化することで達成感覚を持てるようになります。 目標なし層の"安心額"|「3,000万〜1億円」ゾーンに集中 結論から言うと、目標を決めていない1,479人が"いくらあれば安心か"を回答したところ、 「3,000万〜5,000万円」20.4%と「1,000万〜3,000万円」20.0%が上位 で、続いて「1億円以上」17.6%となりました。 順位 安心できる資産額 目標なし層内での割合 1位 3,000万〜5,000万円 20.4% 2位 1,000万〜3,000万円 20.0% 3位 分からない 19.7% 4位 1億円以上 17.6% 5位 5,000万〜1億円 16.8% 6位 1,000万円未満 5.5% "分からない"19.7%の存在 3位「分からない」19.7%は、老後や将来の生活設計に必要な金額を 算出できていない層 が2割存在することを示しています。ライフプランシミュレーションなど、 個別事情に基づく試算 があれば、この層は具体的な目標設定に進める可能性があります。 編集部の視点|"分からない"層のシミュレーション入口 「分からない」19.7%への実務的な答えは、 ライフプランシミュレーター の活用です。金融機関やFP事務所が無料提供しているツールで、年収・家族構成・住宅費を入力するだけで必要老後資金の目安が出ます。専門家との無料面談を活用することで、抽象的な不安を具体的な数字に置き換えられます。 貯金いくらあれば安心?年代別の目安 結論からお伝えすると、貯金の"安心額"は 年代とライフステージ で大きく変わります。以下は一般的な目安ですが、住宅ローンの有無・扶養家族の状況で必要額は変動します。 年代別の貯金目安 年代 貯金の一般的目安 備考 20代 100〜300万円 年収の3〜6ヶ月分の生活防衛資金 30代 300〜700万円 結婚・出産・住宅購入の準備 40代 700〜1,500万円 教育費・住宅ローンのピーク 50代 1,500〜3,000万円 老後資金形成の追い込み期 60代 2,000〜4,000万円 年金+取り崩しの設計期 編集部の視点|"貯金=現金貯蓄だけ"ではない 「貯金」を狭く現金・預金だけと捉えると、インフレで実質価値が目減りするリスクを見落とします。 NISA・iDeCo等での運用資産も含めた「金融資産」全体 で考えることが、現在の環境では不可欠です。生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)は現金で確保しつつ、それ以上は運用資産に配分するのが基本アプローチとなります。 目標なし層が資産形成を始める上での不安|「まとまった資金がない」38.1% 結論からお伝えすると、目標なし層1,479人が資産形成を始める上での不安TOP1は 「まとまった資金がない」38.1% 、続いて 「何から始めればいいか分からない」37.8% がほぼ並ぶ結果となりました。 順位 資産形成を始める上での不安 目標なし層内での割合 1位 まとまった資金がない 38.1% 2位 何から始めればいいか分からない 37.8% 3位 元本割れが怖い 35.7% 4位 情報が多すぎて判断できない 31.4% 5位 時間がない 11.2% 編集部の視点|"少額積立"で始めるハードル低下 「まとまった資金がない」38.1%への答えは、 NISAでの月100円〜1,000円からの少額積立 で始められることです。ネット証券なら100円から投資信託を積み立てられ、まとまった資金を待つ必要はありません。「元本割れ怖い」35.7%への対策は、 全世界株式や先進国株式など分散されたインデックスファンド を長期で積み立てることでリスクを平準化する方法です。 資産運用の制度と商品の選び方について詳しくは、 資産運用の制度・商品おすすめ6選|NISA・iDeCoと積立シミュレーション をご覧ください。 編集部の読み解き|5つの示唆 結論からお伝えすると、1,969人のデータから見えたのは 「目標設定率の低さ」「安心額の高水準化」「シミュレーション不足」「少額積立でハードル解消」「情報過多という壁」 の5点です。 示唆1|"目標を持たない"75.1%は資産形成の出発点 資産目標を決めていない層が4人に3人という結果は、 「なんとなく貯める」段階から抜け出せていない 実態を示しています。金額を明確に設定することで、必要な運用利回りや積立額が逆算でき、計画的な資産形成につながります。 示唆2|"安心額は3,000万〜1億円"が現実的な目安 目標なし層の"安心額"は3,000万〜1億円のゾーンに集中しています。老後2,000万円問題より上振れした水準が求められている実態を示しており、 物価上昇と長寿化の影響 が反映されていると考えられます。 示唆3|"自分のシナリオ"でシミュレーションする 「達成できるか不安」50.2%への答えは、 個別シミュレーション です。年齢・積立額・想定利回りを入れると目標到達年齢が試算でき、達成感覚を得られます。抽象的な数字から具体的な数字への転換が、不安解消の鍵です。 示唆4|"少額積立"でハードル解消 「まとまった資金がない」38.1%への実務的な答えは、NISAでの少額積立です。 月100円〜1万円 で始められる時代に、まとまった資金を待つ必要はありません。始めるタイミングの遅れが、複利効果の機会損失につながります。 示唆5|"情報過多"が新たな壁に 始める不安4位「情報が多すぎて判断できない」31.4%は、近年顕在化した新しい壁です。SNS・YouTube・書籍と情報源が多様化する中、 信頼できる情報の絞り込み方 が資産形成の実行を左右する時代になっています。 調査概要 項目 内容 調査主体 ITトレンドMoney編集部 調査期間 2026年 調査対象 全国の個人 有効回答数 1,969名(目標決定490人/目標なし1,479人) 調査方法 Webアンケート 免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、経済環境等により変更される場合があります。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ず各証券会社の公式サイトや目論見書等をご確認の上、お客様ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。

【独自調査】1,519人の資産運用|実施65.1%と投資信託73.8%の実態
資産運用を始めるにあたって「他の人はどんな運用商品を選んでいるのか」「何を重視して運用しているのか」、気になる方は多いのではないでしょうか。 ITトレンドMoney編集部は、1,519人を対象に資産運用の実施状況と選択商品を聞いた独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、実施者は 65.1% と多数派、実施者の選択商品TOPは 「投資信託(NISA含む)」73.8% 、重視するのは 「リスクを抑えた安定運用」62.2% である実態です。 この記事でわかる4つの発見 資産運用の実施率は 65.1% 、していないが34.9% 運用商品TOPは 「投資信託」73.8% 、次いで株式投資58.8% 実施者が重視するのは 「リスクを抑えた安定運用」62.2% が最多 未実施者の理由TOPは 「何から始めればいいかわからない」40.8% 資産運用の実施状況|65.1%が運用中 結論からお伝えすると、1,519人の調査で「資産運用を行っている」方は 65.1% で、行っていない34.9%を大きく上回りました。 資産運用の実施状況 回答率 行っている 65.1%(989人) 行っていない 34.9%(530人) 編集部の視点|"6割超"は制度浸透の証 資産運用実施65.1%は、新NISA制度が大きく影響していると考えられます。制度開始2年で"やっている方が多数派"の状況になり、投資が特殊な行為ではなく生活の一部として定着しつつあります。 実施している運用商品TOP|投資信託73.8%が最多 結論から言うと、資産運用実施者989人が選んでいる商品TOPは 「投資信託(NISA含む)」73.8% で、続いて 「株式投資」58.8% となりました。 順位 実施している運用商品 実施者内での割合 1位 投資信託(NISA・つみたてNISA含む) 73.8% 2位 株式投資 58.8% 3位 iDeCo(個人型確定拠出年金) 28.1% 4位 債券 19.0% 5位 不動産投資 12.5% 「投資信託×株式投資」の組み合わせが主流 TOP2の投資信託73.8%と株式投資58.8%は、多くのケースで両方を組み合わせて運用されていると考えられます。 投資信託で分散、株式投資で個別リターンを狙う という併用スタイルが定着していることが読み取れます。 編集部の視点|"つみたてNISA+個別株"が定番構成 投資信託73.8%の多くは、つみたてNISAでの積立投資と重なります。 「つみたてNISAでインデックスファンドを積立→成長投資枠や特定口座で個別株」 という2階建て構成が個人投資家の標準的なパターンとして定着しつつあります。 つみたてNISAの活用|運用商品選びの基本 結論からお伝えすると、つみたてNISAで選ばれる主な運用商品は 「全世界株式インデックスファンド」「S&P500インデックスファンド」「バランス型ファンド」 の3タイプに集中しています。 つみたてNISAで人気の投資信託タイプ ファンドタイプ 特徴 向いている人 全世界株式インデックス 世界の株式に自動分散 迷ったらこれ、超長期向き S&P500インデックス 米国主要500社に投資 米国経済成長を信じる人 バランス型(8資産均等) 株・債券・REITに分散 変動を抑えたい人 先進国株式インデックス 先進国株式(米国中心) 新興国リスクを避けたい人 信託報酬の目安 つみたてNISA対象商品は金融庁が信託報酬の上限を定めており、 年0.1〜0.5%程度の低コスト商品が中心 です。信託報酬0.1%と1%の差は、20年の複利で最終資産に大きな差を生みます。同カテゴリのファンドを比較する際は、信託報酬の低さを重視するのが実務的です。 編集部の視点|"迷ったら全世界株式1本"で十分 資産運用の"最初の1本"を選ぶなら、 全世界株式インデックスファンド(信託報酬0.1%台) で概ね正解です。世界6,000〜9,000銘柄に自動分散され、リバランスも不要。「S&P500 vs 全世界」で悩む方も多いですが、どちらも長期のインデックス投資として合理的な選択肢です。 資産運用で重視すること|「安定運用」62.2%が最多 結論からお伝えすると、資産運用で重視する要素TOP1は 「リスクを抑えた安定運用」62.2% で、リターンより安全性を優先する姿勢が明らかとなりました。 順位 資産運用で重視すること 実施者内での割合 1位 リスクを抑えた安定運用 62.2% 2位 長期的な資産形成 53.0% 3位 利回り(リターン)の高さ 48.0% 4位 節税効果 24.5% 5位 専門家のアドバイス有無 6.4% 編集部の視点|"安定・長期・節税"の三位一体 安定運用62.2%+長期資産形成53.0%+節税効果24.5%を組み合わせた投資家像は、 まさに新NISA制度が推奨する運用スタイル と一致します。制度趣旨と個人投資家の志向が合致していることが、新NISAの高浸透率の背景といえます。 未実施者の理由TOP|「何から始めれば」40.8% 結論から言うと、資産運用を行っていない530人の理由TOP1は 「何から始めればいいかわからない」40.8% で、続いて 「元本割れが怖い」39.4% 、 「知識がない」34.2% となりました。 順位 資産運用を行っていない理由 未実施群での割合 1位 何から始めればいいかわからない 40.8% 2位 元本割れが怖い・リスクが不安 39.4% 3位 知識がない・勉強が苦手 34.2% 4位 すぐに結果が出ない 9.6% 編集部の視点|"始め方3ステップ"で解消可能 「何から始めれば」への具体的な答えは、 「1. ネット証券で口座開設 → 2. つみたてNISAで全世界株式を月1万円積立 → 3. 年1回だけチェック」 の3ステップです。この最小構成で、多くの投資家と同水準の運用が可能です。 未実施者が始める条件TOP|「少額から」26.4% 結論からお伝えすると、資産運用を始める条件では 「少額から始められるなら検討したい」26.4% がTOPとなりました。 順位 資産運用を始める条件 未実施群での割合 1位 少額から始められるなら検討したい 26.4% 2位 現時点ではあまり考えていない 21.9% 3位 今後も始める予定はない 21.1% 4位 良い投資先や商品があれば始めたい 20.0% 5位 リスクが低い方法があれば始めたい 17.9% 6位 まとまった資金ができたら始めたい 14.5% 「今後も予定なし」21.1%を除くと、 約80%が条件次第で運用を検討する余地 を持っていることが分かります。特に「少額」「良い商品」「リスクが低い」が主要な条件となっています。 編集部の読み解き|5つの示唆 結論からお伝えすると、1,519人のデータから見えたのは 「投資信託の主流化」「安定志向」「新NISAとの合致」「未実施者への少額アプローチ」「始め方の明確化」 の5点です。 示唆1|投資信託がNISAとともに定着 実施者の73.8%が投資信託を選択している事実は、 新NISAの普及とともに投資信託が資産運用の主軸 となったことを示しています。低コストのインデックスファンドが選ばれやすくなり、個人投資家の運用スタイルが定着しつつあります。 示唆2|"安定・長期"の王道が主流 重視する要素TOP1「安定運用」62.2%+TOP2「長期的な資産形成」53.0%は、 ハイリターンを狙うより着実な資産形成 を選ぶ層が多数派であることを示します。この方針は新NISAの制度趣旨とも合致し、投資文化の成熟を感じさせる結果といえるでしょう。 示唆3|"つみたてNISA×インデックス"が標準構成 投資家の運用スタイルは つみたてNISAで全世界株式インデックスを積立 という標準パターンに収束しつつあります。金融庁の制度設計と投資家の合理的判断が一致した結果、実務的にも大きく外しにくい選択となっています。 示唆4|未実施者への"少額×知識支援"が有効 未実施者の理由(何から始めればわからない、知識がない)と、始める条件(少額から)を照らし合わせると、 「月100〜1,000円から始められるサービス」と「初心者向け解説」 を組み合わせれば、この層の一部を運用者に転換できる余地は大きいといえます。 示唆5|"始め方3ステップ"の明確化がハードルを下げる 「何から始めれば」40.8%への現実的な答えは、 「ネット証券口座開設→つみたてNISA月1万円積立→年1回チェック」 の3ステップです。この最小構成が明確に示されることで、行動転換のハードルは大きく下がります。 調査概要 項目 内容 調査主体 ITトレンドMoney編集部 調査期間 2026年 調査対象 全国の個人 有効回答数 1,519名(実施者989人/未実施者530人) 調査方法 Webアンケート 免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、経済環境等により変更される場合があります。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ず各証券会社の公式サイトや目論見書等をご確認の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。
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