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複数のカードローンを一本化する方法|おまとめローンの仕組みと選び方を中立解説【2026年】
カードローン公開日: 2026/07/14

複数のカードローンを一本化する方法|おまとめローンの仕組みと選び方を中立解説【2026年】

この記事の執筆・監修

「3社から借入があり、毎月の返済日を管理するのが大変」「月々の返済負担が家計を圧迫し始めた」「金利を下げて総支払額を減らしたい」。そう感じている方に向けて、複数のカードローンを1本にまとめる「おまとめローン」の仕組みと選び方を、中立の立場で整理します。

結論を先にお伝えします。おまとめローンは、複数の借入を1本化することで返済管理を楽にし、金利差によって利息負担を圧縮できる可能性がある商品です。ただし、返済期間の設定次第では総支払額がむしろ増えるケースもあり、単純に「まとめれば得」とは言えません。

この記事では、貸金業法の例外貸付規定を条文レベルで解説したうえで、返済シミュレーションを3パターン(減る/増える両方)で提示し、銀行と消費者金融の使い分け、審査に落ちた場合の代替策まで、2026年6月時点の情報で解説します。

「おまとめローン」で解決するのは何か

まず結論を4点にまとめます。

  1. おまとめローンは、既存の複数借入を1本化する目的のローンです。追加借入はできず、借換元の完済に限定されます
  2. 貸金業法の「例外貸付」に該当するため、消費者金融のおまとめでも総量規制(年収の3分の1)を超えて借換できます
  3. 効果は3点:返済管理の一本化/毎月返済額の圧縮/金利差による利息負担の軽減
  4. リスクは1点:返済期間を長く取ると総支払額が現状より増える可能性があります

「まとめれば得する」を鵜呑みにせず、あなたの状況で本当に得になるかを数値で確認することが大切です。この記事は、その判断材料を整理することを目的にしています。

おまとめローンとは(定義と通常カードローンとの違い)

おまとめローンの仕組みを、通常のカードローンと対比しながら整理します。

定義

おまとめローンとは、複数の金融機関から借りている借入を1つに集約する目的で新たに借り入れる無担保ローンです。借換元の残高を新規契約先が代わりに返済し、契約者は新規契約先に対して一本化された返済を行います。

通常カードローンとの主な違い

項目

おまとめローン

通常カードローン

借入目的

複数借入の一本化に限定

原則自由

追加借入

不可(1回限りの融資)

限度額内で何度でも可

総量規制

例外貸付(年収3分の1超も可)

対象(消費者金融)/対象外だが自主規制あり(銀行)

借換元の扱い

解約または利用停止が原則

融資形態

振込融資(元金一括)

限度額付与型/振込型

「借換ローン」との違い

1社の借入を別の1社に乗り換えるのは「借換」です。複数社の借入を1社にまとめるのが「おまとめ」で、両者は目的と資金の流れが異なります。単純に金利を下げたい場合は借換、複数返済を1本化したい場合はおまとめが選択肢になります。

おまとめが総量規制の対象外である法的根拠

「消費者金融の借換なのに、なぜ年収の3分の1を超えて借りられるのか」。この疑問に法的根拠で答えます。

総量規制の一般ルール

貸金業法第13条の2は、貸金業者に対して個人顧客の年収の3分の1を超える貸付を原則禁止しています(過剰貸付の禁止)。ただし、同法施行規則第10条の23で例外貸付が定められており、おまとめローンはその一つに該当します。

貸金業法施行規則第10条の23(総量規制の例外貸付)

おまとめの根拠となる条項です。同条第1項が定める「顧客に一方的に有利となる借換え」に該当すれば、次の3つの要件をすべて満たす場合、総量規制の枠外で貸付できます(詳細は金融庁の公表資料および貸金業法施行規則をご確認ください)。

  1. 借換後の総返済負担額が借換前より減少すること(総利息が下がる)
  2. 毎月の返済額が減少(または同等以下)であること
  3. 追加の担保・保証を徴求しないこと(借換以外の新規融資が伴わないこと)

この3要件を満たさない場合、おまとめ扱いになりません。「借換元より金利が高い」「新規借入枠を残す」といったケースは対象外です。

銀行のおまとめは銀行法管轄で総量規制の対象外

銀行のおまとめローン(例:横浜銀行おまとめローン、東京スター銀行おまとめローン)は銀行法管轄で総量規制の対象外です。ただし、2017年の全銀協自主規制以降、多くの銀行が年収の3分の1〜2分の1を実質上限とする運用を行っています。詳しくは基礎解説をご覧ください。

一本化して得られるもの・失うもの

両論併記でメリット・デメリットを整理します。

メリット

  • 返済管理の一本化:返済日・引落し口座・利用明細が1つになり、家計管理が楽になる
  • 金利差による利息負担の圧縮:借換元より低金利で借りられれば、総利息が減る
  • 毎月返済額の圧縮:返済期間を長めに設定すれば月々負担が下がる
  • 総量規制の枠外での借換が可能:他社借入合計が年収の3分の1を超えていても、上記3要件を満たせば借換できる

デメリット

  • 返済期間が長期化すると総支払額が増える:月々を下げるほど、返済回数が増えて総利息が積み上がる
  • 審査は通常のカードローンより厳しめ:借換のため融資額が大きくなりやすく、返済能力の判断が慎重になる
  • 追加借入はできない:借換後に新たな出費があっても、同じおまとめローンからは借りられない
  • 借換元カードローンは解約が原則:借換直後に借換元枠が復活すると「有利化要件」が崩れるため、金融機関の指示に従って解約する
  • 信用情報に新規借入として登録される:CIC・JICC・KSCに新規契約が記録される

返済シミュレーション:総額はどう変わるか(3パターン)

ここでは「まとめれば得」の思い込みを、数値で検証します。

シミュレーションの共通前提

  • 借入前:3社から各50万円・上限金利年18.0%・返済期間5年(60回)で借入中
  • 3社合計の月々返済額:約39,000円
  • 3社合計の5年間総支払額:約2,290,000円(利息額:約790,000円)

パターンA:おまとめ年15%・5年返済

項目

おまとめ前

おまとめ後

差額

月々返済額

約39,000円

約35,700円

−3,300円

総支払額

約2,290,000円

約2,140,000円

−150,000円

返済期間

5年

5年

±0

金利差3ポイントでは、5年で15万円の削減。効果としては控えめです。

パターンB:おまとめ年10%・5年返済(明確に得なケース)

項目

おまとめ前

おまとめ後

差額

月々返済額

約39,000円

約31,900円

−7,100円

総支払額

約2,290,000円

約1,910,000円

−380,000円

返済期間

5年

5年

±0

金利差8ポイントで38万円の削減。銀行のおまとめローンで下限に近い金利が適用された場合の理想例です。

パターンC:おまとめ年12%・10年返済(月々半減だが総額増)

項目

おまとめ前

おまとめ後

差額

月々返済額

約39,000円

約21,500円

−17,500円

総支払額

約2,290,000円

約2,580,000円

+290,000円

返済期間

5年

10年

+5年

月々の負担は半減しますが、総支払額は29万円増えます。返済期間を長く取るほど利息が積み上がるためです。家計が回らずに延滞リスクが高い場合はパターンCが合理的な選択になり得ますが、「まとめれば得」とは限らないことを示しています。

パターンBの3要件チェック

貸金業法の「一方的に有利」要件を満たすかを確認します。

  • 総返済負担額:2,290,000円 → 1,910,000円(減少)✓
  • 毎月返済額:39,000円 → 31,900円(減少)✓
  • 追加融資:なし ✓

3要件をすべて満たすため、消費者金融のおまとめでも総量規制の枠外で借換可能です。

銀行おまとめ vs 消費者金融おまとめの使い分け

24社の商品を軸に、両者の役割分担を整理します。

銀行系おまとめ

特徴

詳細

金利

年5〜15%程度

限度額

500万〜1,000万円

審査時間

1〜2週間

専業主婦

原則不可

代表商品

横浜銀行カードローン(借換・おまとめ利用可)、東京スター銀行スターワン乗り換えローン、りそなプレミアムカードローン

消費者金融系おまとめ

特徴

詳細

金利

年12〜18%程度

限度額

300万〜800万円(プロミス・アコムは300万円上限、アイフル・SMBCモビットは800万円)

審査時間

最短即日〜数日

専業主婦

不可(本人収入必須)

代表商品

アイフルおまとめMAX、プロミス貸金業法に基づくおまとめローン、SMBCモビットおまとめローン、アコム借換え専用ローン

使い分けフローチャート

  1. 「借入総額300万円以下・金利差5%以上狙いたい」→ 銀行系
  2. 「多重債務で審査が不安・スピード重視」→ 消費者金融系
  3. 「持ち家あり・借入総額500万円超」→ 住宅ローン借換への吸収も検討(後述)

申込〜契約の流れと必要書類

4ステップ

  1. 申込:WEBまたは電話。既存借入の会社名・残高・毎月返済額を正確に入力
  2. 書類提出:本人確認書類/収入証明(源泉徴収票または確定申告書)/既存借入の利用明細・返済予定表
  3. 審査:1週間〜2週間程度。属性・信用情報・既存借入の妥当性を確認
  4. 契約・振込:借換元の各社に直接振込されるか、契約者経由で振込。借換元カードローンの解約手続きを実施

必要書類の例

  • 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード
  • 収入証明:源泉徴収票/給与明細直近2〜3ヶ月/確定申告書控え(自営業)
  • 既存借入の証明:利用明細書・返済予定表・残高証明書
  • 住民票(銀行系の場合)

提出書類の準備が申込前に整っていると、審査完了までの時間が短縮されます。

審査に通らない主な要因

おまとめは通常のカードローンより審査が慎重になる傾向があります。落ちる主な要因を整理します。

1. 借入総額が年収に対して過大

他社借入合計が年収の50%を超えると、返済能力の観点で通過が難しくなります。4社以上の借入も同様に慎重審査の対象です。

2. 信用情報の異動情報

過去61日以上または3ヶ月以上の延滞・代位弁済・債務整理などがあると、多くのおまとめローンで否決されます。

3. 借換元の金利が既に低い

「顧客に一方的に有利となる借換え」の3要件を満たさないため、金融機関側が借換を承認できません。既に金利年10%以下の借入は、おまとめの対象外になりやすい傾向があります。

4. 勤続年数が短い

勤続1年未満は返済能力の判断材料が不足するとして、慎重審査になります。

5. 申込ブラック

直近6ヶ月に3社以上申し込んでいると、資金繰り困窮と判断されて否決の可能性が高まります。

参考:CIC「クレジット・ガイダンス」との関係

CIC(指定信用情報機関)は2024年11月から「クレジット・ガイダンス」(信用情報スコア)の提供を開始しました。従来の異動情報の有無だけでなく、支払い履歴の傾向や利用件数からスコアリングされる仕組みで、おまとめ審査でもこのスコアが参照される場合があります。CICから自分のスコアは開示請求で確認できます。

まとめられなかった場合の代替策

おまとめが通らなくても、返済負担を軽減する合法的な選択肢はいくつもあります。

1. 家計改善(固定費見直し)

通信費・保険料・サブスク・家賃を見直し、月2〜3万円の削減で返済に回す資金を捻出します。ファイナンシャルプランナー無料相談を活用するのも有効です。

2. 貸付自粛制度(日本貸金業協会)

本人の申告で、貸金業者と銀行の両方に新規借入を制限する制度です。信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に自粛情報が登録され、新規借入が実質不可になります。登録期間は最長5年間(登録から3ヶ月経過後は本人申告により撤回可)。

3. 任意整理(弁護士・司法書士)

裁判所を通さず、貸金業者と直接交渉して将来利息をカットし、元本を3〜5年で分割返済する手続きです。月々返済額が減額されるケースがあります(具体的な減額幅は借入内容や交渉結果により異なります)。

4. 個人再生(裁判所)

借入総額を「最低弁済基準額」まで圧縮し、原則3年(最長5年)で返済する手続きです。基準額は債務総額に応じて段階的に決まり、例えば500万円以上1,500万円未満は債務額の5分の1、1,500万円以上3,000万円未満は300万円が目安となります(別途、保有財産の清算価値との比較でどちらか高い金額が採用されます)。

5. 自己破産(裁判所)

裁判所により借金の支払い義務が免除されます。一定の財産処分、手続中の一部資格制限、官報公告等の影響を伴います。

相談窓口

  • 法テラス(日本司法支援センター):0570-078374/民事法律扶助で弁護士費用の立替払い
  • 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター:0570-051-051
  • 市区町村社会福祉協議会:生活福祉資金貸付・家計改善支援

持ち家がある場合の別ルート:住宅ローンへの吸収

持ち家(自己所有の住宅・土地)がある場合、住宅ローン借換に無担保借入を組み込む選択肢があります。住信SBIネット銀行の「住宅ローンプラス」、りそな「住宅ローン借換+おまとめ」など、住宅ローン借換にカードローン・オートローン残高を上乗せできる商品があります。

  • 金利:年1〜3%台(住宅ローン水準)
  • 限度額:住宅ローン残高+無担保借入合計
  • 審査:住宅ローン水準(担保評価あり)
  • 抵当権:既存住宅ローンの上乗せまたは追加設定

金利メリットは大きいですが、抵当権が絡むため審査は厳格で、手続き期間も1〜2ヶ月かかります。詳細は住宅ローン借換の解説記事で扱います。

よくある質問(FAQ)

ブラックでもおまとめできますか?

信用情報に異動情報(延滞・代位弁済・債務整理)が登録されている状態では、正規のおまとめローンは原則利用できません。異動情報の解消(契約終了後5年)まで待つか、任意整理・個人再生といった債務整理を検討することになります。

専業主婦はおまとめできますか?

本人に安定収入がない専業主婦は、消費者金融のおまとめは利用できません。配偶者に安定収入がある場合、銀行カードローンの一部で配偶者収入を含めた審査に対応する商品もありますが、選択肢は限られます(消費者金融の「配偶者貸付」も制度上は存在しますが、実務上の取扱いは非常に限定的です)。まずは家計改善や配偶者からの返済協力を検討してください。

おまとめ後に追加で借りたい場合はどうすればいいですか?

おまとめローンは追加借入不可のため、新たに借入が必要になった場合は別のカードローンを申し込む必要があります。ただし、おまとめの直後に新規借入をすると信用情報上「多重債務化」と判断されやすく、審査は慎重になります。

何社の借入までまとめられますか?

商品により異なりますが、4〜10社程度が上限のケースが多いです。ただし借入件数が多いほど審査は慎重になり、5社を超えると通過率が下がる傾向があります。

まとめると信用情報にどう記録されますか?

おまとめローンは「新規契約」として信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に登録されます。借換元カードローンは解約または利用停止として更新されます。「借金が消える」わけではなく、記録上は残る点に注意してください。

まとめ:まとめる前に、数値で検証する

複数のカードローンを1本化するおまとめローンは、返済管理を楽にし、金利差によって利息負担を圧縮できる可能性がある一方、返済期間の設定次第で総支払額がむしろ増えることもあります。

  • おまとめは貸金業法の「例外貸付」で、3要件(有利化・毎月減額・追加なし)を満たせば消費者金融でも総量規制超過で借換可能
  • 返済シミュレーションで「増える/減る」を事前に検証。月々を下げるほど総支払額が増えやすい
  • 銀行系は金利重視、消費者金融系はスピード・柔軟性重視で使い分け
  • 借換元は原則解約。借換直後に枠が復活すると有利化要件が崩れる
  • まとめられなかった場合は、家計改善・貸付自粛・任意整理・個人再生・自己破産という合法的な選択肢がある

「まとめれば得」を鵜呑みにせず、自分のケースで数値化してから判断してください。


※本記事は2026年6月時点の各社公表情報・貸金業法および関連法令をもとに作成しています。金利・限度額・審査基準・関連制度の内容は予告なく変更される場合があります。実際の借入条件は各金融機関の公式サイトで確認のうえ、ご自身の判断と責任で申込してください。返済シミュレーションの数値はあくまで参考例で、実際の返済額・総支払額は借入条件・返済方式・遅延の有無等により変動します。借入は計画的に行い、無理のない返済計画を立てることが大切です。