資産運用にあたって、どの金融機関を選ぶか・どんなサービスを重視するかは判断が難しいテーマです。「他の投資家はどんなサービスに満足しているのか」「今後どんなサービスがあれば投資判断に役立つか」、気になる方は多いのではないでしょうか。
ITトレンドMoney編集部は、749人を対象に金融サービスの利用状況・満足しているサービス・今後求めるサービスを聞いた独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、投資している方は71.2%と多数派、利用機関はネット系証券が69.5%と圧倒的、そして良いサービスTOPは「手数料の低さ」66.4%で他を大きく引き離している実態です。
この記事でわかる4つの発見
- 投資している方は71.2%、利用機関はネット系証券が69.5%で圧倒的
- 良いサービスTOP1は「手数料の低さ」66.4%で他要素を大きく引き離す
- 今後求めるサービスTOPは「資産形成シミュレーション」44.5%
- 未投資者の35.6%は「投資に回す資金が少ない」が最大の壁
投資の実施状況|71.2%が現在投資中
結論からお伝えすると、749人の調査で「現在投資している」と答えた方は71.2%で、投資経験の広がりが明らかになっています。
投資の実施状況 | 回答率 |
|---|---|
はい(投資している) | 71.2%(533人) |
いいえ(投資していない) | 23.1%(173人) |
過去に投資していた | 5.7%(43人) |
編集部の視点|"7割超"は投資が生活インフラ化した証
投資実施71.2%は、資産運用が"特殊な行為"から"生活の一部"へと転換したことを示します。新NISA制度の浸透が背景にあり、投資しない層が少数派となる時代に入りつつあります。
証券会社の比較|ネット系証券が選ばれる理由
結論から言うと、投資者が主に利用する金融機関は「ネット系証券会社」69.5%が圧倒的多数で、対面型証券会社12.1%を大きく引き離す結果となりました。
順位 | 主に利用する金融機関 | 投資者内での割合 |
|---|---|---|
1位 | ネット系証券会社 | 69.5% |
2位 | 対面型証券会社 | 12.1% |
3位 | 対面型主要銀行(メガバンク・ゆうちょ等) | 5.8% |
4位 | ネット系銀行 | 2.8% |
5位 | 地方銀行・信用金庫等 | 2.6% |

証券会社を選ぶ際の比較ポイント
比較項目 | チェックポイント |
|---|---|
売買手数料 | 国内株・投信・米国株それぞれの手数料水準 |
取扱商品数 | 投信本数・外国株・IPO実績 |
NISA対応 | 成長投資枠のクレカ積立・つみたて枠の商品ラインナップ |
ツール・情報 | 取引ツール・分析情報・ロボアド |
ポイント連携 | 楽天ポイント・Vポイント・Pontaなど |
編集部の視点|"手数料×取扱商品×ポイント"の3軸で比較
大手ネット証券(SBI・楽天・マネックス・auカブコム等)は基本手数料は横並びで、差別化は取扱商品数・ポイント経済圏・独自ツールで行われています。既存の生活サービス(楽天・au・SBIグループ等)との連携で選ぶのが実務的です。
金融サービスで良いと思うTOP|「手数料の低さ」66.4%が突出
結論からお伝えすると、投資者が現在の金融機関で「良い」と評価するサービスTOP1は「取引コスト(手数料)が低い」66.4%で、他要素を大きく引き離しました。
順位 | 良いと思うサービス・取組み | 投資者内での割合 |
|---|---|---|
1位 | 取引コスト(手数料)が低い | 66.4% |
2位 | ネットやスマホ取引などの利便性 | 49.0% |
3位 | 取扱商品が多い | 40.4% |
4位 | ポイント還元やキャンペーン内容 | 23.2% |
5位 | ウェブサイトや資料等がわかりやすい | 20.7% |

ネット証券の手数料水準|主要ネット証券は横並び
大手ネット証券では、国内株式売買手数料は1日あたり100万円までのプランが実質無料となるサービスが標準的です。投信の購入時手数料もほぼ無料化が進んでいます。ネット証券間の手数料差は小さいため、他の要素(取扱商品数・ツール・ポイント)での比較が重要になります。
編集部の視点|"手数料重視"は基本、次は付加価値
投資家の66.4%が最重視する「手数料」は、大手ネット証券間ではほぼ横並びとなりつつあります。今後の証券会社選びは手数料は前提として、その上でどんな付加価値があるかが判断軸となります。
今後求める金融サービスTOP|「資産形成シミュレーション」44.5%
結論から言うと、今後どんなサービスがあれば投資判断に役立つかという設問では、「自分の年代や収入に合った資産形成シミュレーション」44.5%がTOPとなり、パーソナライズされた情報提供へのニーズが浮き彫りになりました。
順位 | 今後求めるサービス | 回答率 |
|---|---|---|
1位 | 自分の年代や収入に合った資産形成シミュレーション | 44.5% |
2位 | 保有資産のポートフォリオ分析サービス | 37.2% |
3位 | AIがわかりやすく解説してくれる情報提供サービス | 34.8% |
4位 | 動画やチュートリアルで投資を学べるサービス | 28.2% |
5位 | 元本割れリスクが低い商品やサービス | 22.8% |
6位 | AIに運用を任せるサービス(ロボアドバイザー) | 19.8% |

編集部の視点|"パーソナライズ×AI"が次の競争軸
1位「シミュレーション」、3位「AI解説」、6位「AIロボアド」というAI・個別最適関連の需要は、次世代の金融サービスの中核テーマとなります。既存の証券会社もAI・データ分析への投資を進めており、今後2〜3年で対応の差が明確になる可能性があります。
未投資者の実態|「投資に回す資金が少ない」35.6%が最大の壁
結論からお伝えすると、投資していない216人の理由TOP1は「投資に回す資金が少ない」35.6%で、続いて「損をするのが怖い」34.2%、「何に投資したらよいか判断できない」33.5%が僅差で並びました。
順位 | 投資していない理由 | 未投資群での割合 |
|---|---|---|
1位 | 投資に回す資金が少ない | 35.6% |
2位 | 損をするのが怖い、リスクが取れない | 34.2% |
3位 | 何に投資したらよいか判断できない | 33.5% |
4位 | 手続きが面倒、操作が複雑 | 21.9% |
5位 | 市場情報や専門用語が理解できない | 17.3% |
始めたくなる条件TOP|「少額投資」39.6%
「どんなサービスがあれば投資したいか」の設問では、「少額から投資できる仕組み」39.6%がTOPで、続いて「資産形成シミュレーション」29.1%・「元本割れリスクが低い商品」29.1%が並びました。
編集部の視点|"月100円積立"が実質的な入口
未投資者の壁「資金・リスク・判断」に対する現実的な答えは、ネット証券の月100円積立です。この額なら家計負担ゼロ、値動きを体感できる入口となり、慣れてから金額を増やせます。制度としてはハードルが下がりきっているため、あとは行動転換のきっかけです。
編集部の読み解き|5つの示唆
結論から言うと、749人のデータから見えたのは「ネット証券圧勝」「手数料横並び時代」「パーソナライズニーズ」「AI活用の広がり」「未投資者への少額入口」の5点です。
示唆1|金融サービスは"コスト×利便性"の時代
ネット系証券69.5%の一強、良いサービスTOP1「手数料66.4%」・TOP2「利便性49%」から、投資家の判断軸はコストと利便性に集約されていることが明らかです。
示唆2|"手数料横並び"時代の次の競争軸
大手ネット証券の手数料はほぼ横並びとなり、取扱商品・ポイント経済圏・独自ツールが新たな差別化ポイントとなっています。選ぶ側も、手数料以外の付加価値をチェックする視点が必要です。
示唆3|"個別最適な情報"へのニーズが急伸
今後求めるサービスTOP1「資産形成シミュレーション」(44.5%)は、抽象的な一般論ではなく「自分の年代・収入・目標に基づいた個別解」への期待の高まりを示しています。
示唆4|AI活用が次世代の中核
AI解説(34.8%)・AIロボアド(19.8%)を合わせた54.6%が、AI活用サービスへの期待を示しています。証券会社のAI対応力が、今後2〜3年で明確な差別化ポイントとなる可能性があります。
示唆5|未投資者へは"小さく始める"設計を
未投資者の壁は「資金・リスク・判断」の3点で、始める条件TOPも「少額から」(39.6%)です。心理的・金銭的ハードルを下げた入口設計が、投資未経験層の取り込みには欠かせません。
調査概要
項目 | 内容 |
|---|---|
調査主体 | ITトレンドMoney編集部 |
調査期間 | 2025年 |
調査対象 | 全国の個人 |
有効回答数 | 749名 |
調査方法 | Webアンケート |
免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、各社の改定により変更される場合があります。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ず各証券会社の公式サイトや目論見書等をご確認の上、お客様ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。

