資産運用を始めるにあたって「他の人はどんな運用商品を選んでいるのか」「何を重視して運用しているのか」、気になる方は多いのではないでしょうか。
ITトレンドMoney編集部は、1,519人を対象に資産運用の実施状況と選択商品を聞いた独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、実施者は65.1%と多数派、実施者の選択商品TOPは「投資信託(NISA含む)」73.8%、重視するのは「リスクを抑えた安定運用」62.2%である実態です。
この記事でわかる4つの発見
- 資産運用の実施率は65.1%、していないが34.9%
- 運用商品TOPは「投資信託」73.8%、次いで株式投資58.8%
- 実施者が重視するのは「リスクを抑えた安定運用」62.2%が最多
- 未実施者の理由TOPは「何から始めればいいかわからない」40.8%
資産運用の実施状況|65.1%が運用中
結論からお伝えすると、1,519人の調査で「資産運用を行っている」方は65.1%で、行っていない34.9%を大きく上回りました。
資産運用の実施状況 | 回答率 |
|---|---|
行っている | 65.1%(989人) |
行っていない | 34.9%(530人) |
編集部の視点|"6割超"は制度浸透の証
資産運用実施65.1%は、新NISA制度が大きく影響していると考えられます。制度開始2年で"やっている方が多数派"の状況になり、投資が特殊な行為ではなく生活の一部として定着しつつあります。
実施している運用商品TOP|投資信託73.8%が最多
結論から言うと、資産運用実施者989人が選んでいる商品TOPは「投資信託(NISA含む)」73.8%で、続いて「株式投資」58.8%となりました。
順位 | 実施している運用商品 | 実施者内での割合 |
|---|---|---|
1位 | 投資信託(NISA・つみたてNISA含む) | 73.8% |
2位 | 株式投資 | 58.8% |
3位 | iDeCo(個人型確定拠出年金) | 28.1% |
4位 | 債券 | 19.0% |
5位 | 不動産投資 | 12.5% |

「投資信託×株式投資」の組み合わせが主流
TOP2の投資信託73.8%と株式投資58.8%は、多くのケースで両方を組み合わせて運用されていると考えられます。投資信託で分散、株式投資で個別リターンを狙うという併用スタイルが定着していることが読み取れます。
編集部の視点|"つみたてNISA+個別株"が定番構成
投資信託73.8%の多くは、つみたてNISAでの積立投資と重なります。「つみたてNISAでインデックスファンドを積立→成長投資枠や特定口座で個別株」という2階建て構成が個人投資家の標準的なパターンとして定着しつつあります。
つみたてNISAの活用|運用商品選びの基本
結論からお伝えすると、つみたてNISAで選ばれる主な運用商品は「全世界株式インデックスファンド」「S&P500インデックスファンド」「バランス型ファンド」の3タイプに集中しています。
つみたてNISAで人気の投資信託タイプ
ファンドタイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
全世界株式インデックス | 世界の株式に自動分散 | 迷ったらこれ、超長期向き |
S&P500インデックス | 米国主要500社に投資 | 米国経済成長を信じる人 |
バランス型(8資産均等) | 株・債券・REITに分散 | 変動を抑えたい人 |
先進国株式インデックス | 先進国株式(米国中心) | 新興国リスクを避けたい人 |
信託報酬の目安
つみたてNISA対象商品は金融庁が信託報酬の上限を定めており、年0.1〜0.5%程度の低コスト商品が中心です。信託報酬0.1%と1%の差は、20年の複利で最終資産に大きな差を生みます。同カテゴリのファンドを比較する際は、信託報酬の低さを重視するのが実務的です。
編集部の視点|"迷ったら全世界株式1本"で十分
資産運用の"最初の1本"を選ぶなら、全世界株式インデックスファンド(信託報酬0.1%台)で概ね正解です。世界6,000〜9,000銘柄に自動分散され、リバランスも不要。「S&P500 vs 全世界」で悩む方も多いですが、どちらも長期のインデックス投資として合理的な選択肢です。
資産運用で重視すること|「安定運用」62.2%が最多
結論からお伝えすると、資産運用で重視する要素TOP1は「リスクを抑えた安定運用」62.2%で、リターンより安全性を優先する姿勢が明らかとなりました。
順位 | 資産運用で重視すること | 実施者内での割合 |
|---|---|---|
1位 | リスクを抑えた安定運用 | 62.2% |
2位 | 長期的な資産形成 | 53.0% |
3位 | 利回り(リターン)の高さ | 48.0% |
4位 | 節税効果 | 24.5% |
5位 | 専門家のアドバイス有無 | 6.4% |

編集部の視点|"安定・長期・節税"の三位一体
安定運用62.2%+長期資産形成53.0%+節税効果24.5%を組み合わせた投資家像は、まさに新NISA制度が推奨する運用スタイルと一致します。制度趣旨と個人投資家の志向が合致していることが、新NISAの高浸透率の背景といえます。
未実施者の理由TOP|「何から始めれば」40.8%
結論から言うと、資産運用を行っていない530人の理由TOP1は「何から始めればいいかわからない」40.8%で、続いて「元本割れが怖い」39.4%、「知識がない」34.2%となりました。
順位 | 資産運用を行っていない理由 | 未実施群での割合 |
|---|---|---|
1位 | 何から始めればいいかわからない | 40.8% |
2位 | 元本割れが怖い・リスクが不安 | 39.4% |
3位 | 知識がない・勉強が苦手 | 34.2% |
4位 | すぐに結果が出ない | 9.6% |

編集部の視点|"始め方3ステップ"で解消可能
「何から始めれば」への具体的な答えは、「1. ネット証券で口座開設 → 2. つみたてNISAで全世界株式を月1万円積立 → 3. 年1回だけチェック」の3ステップです。この最小構成で、多くの投資家と同水準の運用が可能です。
未実施者が始める条件TOP|「少額から」26.4%
結論からお伝えすると、資産運用を始める条件では「少額から始められるなら検討したい」26.4%がTOPとなりました。
順位 | 資産運用を始める条件 | 未実施群での割合 |
|---|---|---|
1位 | 少額から始められるなら検討したい | 26.4% |
2位 | 現時点ではあまり考えていない | 21.9% |
3位 | 今後も始める予定はない | 21.1% |
4位 | 良い投資先や商品があれば始めたい | 20.0% |
5位 | リスクが低い方法があれば始めたい | 17.9% |
6位 | まとまった資金ができたら始めたい | 14.5% |
「今後も予定なし」21.1%を除くと、約80%が条件次第で運用を検討する余地を持っていることが分かります。特に「少額」「良い商品」「リスクが低い」が主要な条件となっています。
編集部の読み解き|5つの示唆
結論からお伝えすると、1,519人のデータから見えたのは「投資信託の主流化」「安定志向」「新NISAとの合致」「未実施者への少額アプローチ」「始め方の明確化」の5点です。
示唆1|投資信託がNISAとともに定着
実施者の73.8%が投資信託を選択している事実は、新NISAの普及とともに投資信託が資産運用の主軸となったことを示しています。低コストのインデックスファンドが選ばれやすくなり、個人投資家の運用スタイルが定着しつつあります。
示唆2|"安定・長期"の王道が主流
重視する要素TOP1「安定運用」62.2%+TOP2「長期的な資産形成」53.0%は、ハイリターンを狙うより着実な資産形成を選ぶ層が多数派であることを示します。この方針は新NISAの制度趣旨とも合致し、投資文化の成熟を感じさせる結果といえるでしょう。
示唆3|"つみたてNISA×インデックス"が標準構成
投資家の運用スタイルはつみたてNISAで全世界株式インデックスを積立という標準パターンに収束しつつあります。金融庁の制度設計と投資家の合理的判断が一致した結果、実務的にも大きく外しにくい選択となっています。
示唆4|未実施者への"少額×知識支援"が有効
未実施者の理由(何から始めればわからない、知識がない)と、始める条件(少額から)を照らし合わせると、「月100〜1,000円から始められるサービス」と「初心者向け解説」を組み合わせれば、この層の一部を運用者に転換できる余地は大きいといえます。
示唆5|"始め方3ステップ"の明確化がハードルを下げる
「何から始めれば」40.8%への現実的な答えは、「ネット証券口座開設→つみたてNISA月1万円積立→年1回チェック」の3ステップです。この最小構成が明確に示されることで、行動転換のハードルは大きく下がります。
調査概要
項目 | 内容 |
|---|---|
調査主体 | ITトレンドMoney編集部 |
調査期間 | 2026年 |
調査対象 | 全国の個人 |
有効回答数 | 1,519名(実施者989人/未実施者530人) |
調査方法 | Webアンケート |
免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、経済環境等により変更される場合があります。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ず各証券会社の公式サイトや目論見書等をご確認の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。

