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会社員の副業への関心は高いものの、実際に始められていない方が多いのが現状です。当編集部が実施したアンケート調査(有効回答465件)でも、副業をしていない人は329人(70.8%)にのぼり、その理由は「会社の規定で難しい」が30.7%で最多、次いで「何から始めればいいか分からない」が24.3%という結果でした。
この記事では、この2つの悩みに答える形で、会社員がFXを始める際に知っておきたいポイントと、確定申告などの税務、おすすめのFX口座を解説します。
「会社の規定で難しい」と思っている方へ|FXは副業と少し違います

ITトレンドMoney編集部の独自調査では、副業をしていない理由として「会社の規定で難しい」が30.7%と最も多い回答でした。多くの会社の就業規則にある「副業禁止」または「副業許可制」の規定は、雇用契約や業務委託契約を結んで労働の対価として報酬を得る、いわゆる「兼業」を対象にしていることが一般的です。
厚生労働省が示す「副業・兼業」も、ほかの会社に雇用されたり、自ら事業を営んだりする働き方を主に想定しています。個人で行うFXは、会社に雇われたり業務委託で仕事を請け負ったりする行為ではなく、自分の資産を運用して利益を狙う「資産運用」にあたるため、通常の範囲で自己資金を使って取引するだけであれば、副業禁止規定に直ちに抵触するとは限りません。
ただし、就業規則の定め方によっては注意が必要です。次のようなケースに該当する場合は、資産運用であっても届出や許可の対象になっていたり、そもそも制限されていたりする可能性があります。
- 営利活動や収益活動全般を禁止している
- 投機的取引を禁止している
- 金融商品取引について事前申請を求めている
- 本業に支障を与える行為を禁止している
- 金融機関など、インサイダー取引や利益相反の管理が厳しい業種である
また、副業にあたるかどうかと、確定申告が必要かどうかは別の問題です。FXの利益は税務上「先物取引に係る雑所得等」に分類され、副業として扱われるかにかかわらず、一定の利益が出れば申告分離課税の対象になります(詳しくは後述します)。
結論としては、「副業禁止だからFXも必ず禁止」というわけではありませんが、最終的には会社の就業規則次第です。「副業・兼業」「営利活動」「資産運用」「金融商品取引」といった条項がどう定められているかを確認するのが確実です。なお、勤務時間中の取引や、取引による睡眠不足などで業務に支障が出れば、資産運用であっても懲戒上の問題になる可能性がある点には注意しましょう。
「何から始めればいいかわからない」方へ|まずは選択肢を知りましょう
アンケートでは「何から始めればいいか分からない」という回答も24.3%と多く見られました。会社員が労働時間を増やさずに収入や資産を増やす方法には、主に次のような選択肢があります。
- クラウドソーシングなどの副業(原稿執筆、デザイン、プログラミングなど):労働の対価を得る典型的な副業。就業規則の確認が必須
- ポイ活:時間はかかりにくいが、得られる金額は小さい
- 投資信託の積立(NISA活用):長期・分散投資に向くが、短期間で大きな成果は出にくい
- 株式投資:値上がり益や配当を狙うが、銘柄選びの知識が必要
- FX(外国為替証拠金取引):少額から始められ、平日はほぼ24時間取引できるため、通勤時間や仕事終わりのスキマ時間でも取り組みやすい
この中でFXは、「資産運用」に分類されるため副業規定に抵触しにくく、かつ1通貨単位など少額から始められる会社も多いことから、会社員にとって始めやすい選択肢の一つです。ただし、後述するとおり元本保証はなく、リスクを理解したうえで取り組む必要があります。
FXの仕組みや始め方をもう少し詳しく知りたい方は、初心者向けにまとめた別記事(FX初心者向けガイド)もあわせて参考にしてください。
会社員がFXをするときに知っておきたい税金のルール
FXの利益(為替差益・スワップポイント)は、税務上「先物取引に係る雑所得等」に分類され、給与所得とは別に申告分離課税の対象になります。副業にあたるかどうかと確定申告が必要かどうかは別の問題であり、資産運用として認められる場合でも、一定の利益が出れば申告義務が生じる点に注意しましょう。会社員がFXを行う際は、次のルールを押さえておきましょう。
給与以外の所得が20万円を超えたら確定申告が必要
会社で年末調整を受けている会社員の場合、給与所得以外の所得(FXの利益を含む)の合計が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要になる点に注意しましょう。
税率は申告分離課税で一律約20%
FXの利益には、給与所得と合算されない申告分離課税が適用され、税率は所得税・住民税をあわせて一律約20%(復興特別所得税を含めると20.315%)です。給与所得の税率が高い方でも、FXの利益にかかる税率は変わりません。
損失は翌年以降3年間繰り越せる
その年にFXで損失が出た場合、確定申告をすることで翌年以降3年間、利益と相殺(繰越控除)できます。含み損を抱えた年があっても、確定申告をしておくことで翌年以降の節税につながる場合があります。
年末調整だけでは対応できないため、FXで一定の利益が出た年は自分で確定申告を行う必要があります。不明な点は税務署や税理士に確認しましょう。
会社員におすすめのFX口座比較10選
会社員がFX口座を選ぶ際は、通勤時間や仕事終わりのスキマ時間でも取引しやすいスマホアプリの使いやすさ、少額から始められるか、夜間(ロンドン市場・ニューヨーク市場が重なる日本時間21時〜翌2時ごろ)の取引環境が安定しているかがポイントになります。以下は、この観点から整理した10社です。
順位 | 口座名 | 強み | 会社員におすすめの理由 |
|---|---|---|---|
1位 | 取引ツールの充実度 | 大手ネット証券グループが運営しており、取引ツールやスマホアプリが充実。通勤時間や仕事終わりのスキマ時間でも操作しやすい | |
2位 | スプレッド・スワップの条件が良い | 51通貨ペアに対応し、取引コストを抑えたい会社員に向く。取引手数料も無料 | |
3位 | 学習コンテンツ・マーケット情報が充実 | FXの基礎から学びながら始めたい会社員に向く。デモトレードにも対応 | |
4位 | 1通貨単位で少額から始められる | まずは少額で試したい会社員に向く。感情に左右されず取引を続けられる「つみたて外貨」もある | |
5位 | 1通貨単位・サポート充実 | 電話・チャットサポートがあり、仕事の合間に疑問を相談しやすい | |
6位 | シンプルな操作性・高い知名度 | 操作がシンプルで、初めての取引でも迷いにくい | |
7位 | 54通貨ペア・キャンペーンの豊富さ | 通貨ペアの選択肢が多く、取引スタイルの幅を広げたい人に向く | |
8位 | 主要通貨のスプレッドが狭い | 夜間の主要通貨取引を中心にコストを抑えたい人に向く | |
9位 | スマホ完結・LINE連携 | 普段使っているLINEアプリで通知を受け取れるため、通勤中の相場確認がしやすい | |
10位 | 固定スプレッド・老舗の信頼性 | 主要通貨で原則固定スプレッドのため、取引コストを見積もりやすい |
※取引条件やキャンペーン内容は変動するため、口座開設前に必ず各社公式サイトで最新情報を確認してください。
会社員がFXを続けるときの注意点
FXは元本保証のない金融商品です。為替変動やレバレッジにより、投資した金額以上の損失が生じる可能性があります。特に会社員は、次の点を意識しておきましょう。
- 本業に支障をきたさない:勤務時間中の頻繁な相場チェックは避け、取引は仕事終わりや休憩時間などに限定する
- 生活費とは別の余裕資金で取引する:本業の収入に影響が出るような金額は投じない
- レバレッジを抑える:特に始めたばかりの時期は、低いレバレッジで値動きに慣れることを優先する
- 就業規則を確認する:勤務先によっては資産運用にも届出が必要な場合があるため、事前に確認しておく
よくある質問
Q.会社員がFXをすると会社にバレますか?
FXの利益によって住民税額が変わることで、給与から天引きされる住民税額の変化に気づかれる可能性はあります。心配な場合は、確定申告の際に住民税の徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に選択することで、給与天引き以外の方法で納付できます。
Q.FXの利益が20万円以下なら何もしなくていいですか?
所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要になる場合があります。お住まいの市区町村の窓口で確認しましょう。
Q.会社員でもデイトレードはできますか?
平日の日中は勤務があるため、多くの会社員は仕事終わりの夜間(ロンドン市場・ニューヨーク市場が重なる時間帯)にまとめて取引する方法をとっています。ただし、睡眠時間を削ってまで取引することは避けましょう。
Q.副業禁止規定があっても、投資信託やNISAはできますか?
FXと同様、投資信託やNISAも「資産運用」に分類されるため、労働の対価を得る副業とは区別されるのが一般的です。ただし、勤務先によって規定が異なるため、就業規則の確認をおすすめします。
まとめ:FXは資産運用として、税金と就業規則を確認したうえで始めよう
会社員が副業をためらう理由の上位は「会社の規定で難しい」「何から始めればいいか分からない」でした。FXは労働の対価を得る副業とは異なる「資産運用」に分類されるため、多くの会社では副業規定の対象外となりますが、就業規則の確認は忘れずに行いましょう。また、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になるなど、税金のルールも事前に理解しておくことが大切です。まずは少額から始められる口座で、仕事に支障のない範囲で取引を始めてみてはいかがでしょうか。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX(外国為替証拠金取引)は元本保証のない金融商品であり、為替変動やレバレッジにより、預け入れた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。税務の取り扱いは個人の状況や税制改正により異なる場合があるため、確定申告や住民税の取り扱いについては税務署や税理士など専門家にご確認ください。また、副業規定の解釈は勤務先ごとに異なるため、就業規則の確認や人事担当部署への相談をおすすめします。口座開設や取引の際は、各社の公式サイトで最新情報をご確認のうえ、投資に関する最終的な判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

