大手通販サイトやブランド公式サイトにそっくりな「偽サイト」による被害が後を絶ちません。
本物と見分けがつかないほど精巧に作られたサイトも多く、気づかずに注文してしまう人も増えています。
この記事では偽サイトの特徴や見分け方、注文や個人情報の入力をしてしまった場合の対処法、相談先まで分かりやすく解説します。
偽サイトとは
偽サイトとは、実在する通販サイトやブランドの公式サイトを装って作られた詐欺目的のサイトです。
デザインやロゴを本物からそのまま盗用しているケースが多く、見た目だけでは真偽の判断が難しいことが特徴です。
代金を支払っても商品が届かない、届いても粗悪な模倣品だった、といった被害が報告されています。
国民生活センターにも「通販サイトに注文した後、偽サイトだったと気づいた」といった相談が継続的に寄せられています。
2021年には「詐欺サイト」に関する相談が12,648件、2022年(12月時点)は11,019件寄せられたと公表されています。
偽サイトのよくある手口

極端な安売りで誘う
人気商品やブランド品を通常ではありえない価格まで値引きして表示し、購入意欲をあおる手口です。
「本日限り」「在庫僅少」といった急かす表現とあわせて使われることも多く見られます。
有名企業のロゴ・デザインを盗用する
実在するブランドや通販サイトのロゴ、写真、デザインをそのまま無断で使用します。
公式サイトのページを丸ごとコピーしているケースもあり、見た目の完成度は年々高まっています。
不自然な日本語表現を使う
海外の事業者が運営している場合が多く、機械翻訳のような不自然な文章が使われがちです。
単なる誤字では説明しにくい、文法的に違和感のある表現には注意が必要です。
正規URLと似せた偽のURLを使う
公式サイトのドメインに似せた文字列や、無関係な拡張子のドメインが使われることがあります。
企業名の一部だけ変えていたり、余計な文字列が加わっていたりする点が見分けるヒントになります。
偽サイトの見分け方
1つの特徴だけで判断せず、複数のポイントを組み合わせて総合的に確認することが大切です。
チェック項目 | 偽サイトに多い特徴 |
|---|---|
URL・ドメイン | 正規URLと微妙に異なる、聞き慣れない拡張子(.xyz、.topなど)が使われている |
会社概要 | 事業者名・住所・電話番号の記載がない、または代表者名と振込先名義が異なる |
支払い方法 | クレジットカード表記があるのに実際は個人名義の銀行振込しか選べない |
日本語表現 | 不自然な言い回しや機械翻訳のような文章が目立つ |
価格 | 他の販売サイトと比べて説明のつかないほど安い |
サイト内リンク | 問い合わせフォームやリンクの一部が正しく機能しない |
不安な場合は、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が提供する「SAGICHECK」でサイトの安全性を確認する方法もあります。
詳しくはJC3の偽ショッピングサイトに関する注意喚起ページをご覧ください。
偽サイトで注文してしまった場合の対処法
注文後に偽サイトだと気づいた場合は、支払い状況に応じて速やかに行動することが被害拡大の防止につながります。
商品がまだ届いていない場合
販売元とされる相手に安易に連絡を取らず、まずは支払い方法ごとの窓口へ相談してください。
クレジットカードで支払った場合は、カード裏面に記載された緊急連絡先に電話し、偽サイトの可能性を伝えましょう。
利用停止やカードの再発行、不正利用時の補償条件などを確認しておくと安心です。
クレジットカードの不正利用そのものへの対処法は、クレジットカードの不正利用に関する記事でも詳しく解説していますのであわせてご確認ください。
銀行振込で支払った場合は、振込先の金融機関にすぐ連絡し、被害の申告と口座凍結の相談をしてください。
代金引換で注文した場合は、商品が届く前であればメールなどで販売元にキャンセルの連絡をしておきましょう。
受け取り時に代金を支払う前であれば、キャンセルの連絡によって支払い自体を防げたケースも報告されています。
身に覚えのない商品が届いた場合
商品が届いてしまった場合でも、慌てて受け取りを拒否したり開封したりする前に状況を整理しましょう。
荷物の写真、伝票、注文時のメールなどはすべて保存し、時系列でまとめておくと相談時に役立ちます。
偽サイトに個人情報を入力してしまった場合
氏名や住所、電話番号だけを入力した場合でも、悪用される可能性があるため注意が必要です。
同じID・パスワードを他のサービスでも使い回している場合は、該当するすべてのサービスでパスワードを変更してください。
クレジットカード番号やセキュリティコードを入力してしまった場合は、前述のとおりカード会社への連絡を最優先してください。
不審なメールや電話が増えた場合も、内容に応じて記録を残し、相談窓口に伝えられるようにしておきましょう。
相談先
1人で抱え込まず、公的な相談窓口を活用することをおすすめします。
相談先 | 主な相談内容・連絡方法 |
|---|---|
警察(サイバー相談窓口) | 詐欺被害の通報・相談。最寄りの警察署、または各都道府県警察のサイバー相談窓口 |
消費者ホットライン | 電話番号「188」。最寄りの消費生活センターを案内 |
国民生活センター | 悪質な通販サイトの情報公表、消費生活相談の統括窓口 |
越境消費者センター(CCJ) | 海外の事業者との取引トラブルに関するオンライン相談 |
警察庁は、偽ショッピングサイトの被害に遭った場合、サイトのURLや画面の画像など資料を持参して最寄りの警察署に相談するよう案内しています。
詳細は警察庁「偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策」のページで確認できます。
消費者庁も、インターネット通販でのトラブルに気づいた際は消費者ホットライン188への相談を呼びかけています。
詳しくは消費者庁「インターネット通販トラブル」のページをご確認ください。
偽サイトの一覧は確認できる?
「偽サイト 一覧」といった形で被害を事前に確認したいと考える方も多いはずです。
ただし、偽サイトは次々と新しいものが作られるため、すべてを網羅した公的な一覧は存在しません。
国民生活センターは、相談が寄せられた悪質な通販サイトの情報を随時公表しています。
詳しくは国民生活センターの発表資料をご覧ください。
気になるサイトが見つかった場合は、前述のSAGICHECKなどの確認サービスを活用するのも1つの方法です。
偽サイトの被害を防ぐための予防策
初めて利用する通販サイトでは、会社概要や特定商取引法に基づく表記を必ず確認しましょう。
検索エンジンの広告やSNSの投稿から直接リンクをたどるのではなく、公式サイトを検索して正しいURLからアクセスすることも有効です。
極端な安売りやセール情報を見かけたときほど、一度立ち止まって公式サイトやSNSの発信内容と照らし合わせる習慣をつけましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 偽サイトかどうか自分で判断できないときはどうすればいいですか。
URLや会社概要、支払い方法などを複数チェックしたうえで判断に迷う場合は、購入を見送るのが安全です。JC3のSAGICHECKなど、サイトの安全性を確認できるサービスを利用する方法もあります。
Q. 偽サイトで注文して代金を振り込んでしまいました。返金してもらえますか。
必ず返金されるとは限りませんが、早期に金融機関へ連絡することで振り込め詐欺救済法に基づく手続きが可能な場合があります。まずは振込先の金融機関と警察に相談してください。
Q. クレジットカード情報だけ入力して決済は完了していません。それでも危険ですか。
カード番号やセキュリティコードが盗み取られ、後日不正利用される可能性があります。決済が完了していなくてもカード会社に連絡し、利用停止や再発行を相談することをおすすめします。
Q. 偽サイトに入力した個人情報はどこまで悪用される可能性がありますか。
氏名や住所だけでも、迷惑メールや不審な勧誘に利用される可能性があります。パスワードを他のサービスと共用している場合は、悪用の範囲が広がるおそれがあるため速やかな変更が必要です。
Q. 偽サイトを見つけたら誰かに通報したほうがいいですか。
被害の有無にかかわらず、警察のサイバー相談窓口や消費者ホットライン188に情報提供することで、他の人の被害防止につながります。
本記事は情報の提供のみを目的としており、法律的な助言を行うものではありません。被害への対応は個別の状況により異なるため、実際の対応は警察・消費生活センター等の公式情報をご確認のうえ、お客様ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。

