固定資産税は2023年以降、全国共通の「地方税お支払サイト」からクレジットカード払いができるようになりました。コンビニや金融機関の窓口では現金払いのみですが、自宅からスマホ・PCで納付するならクレカ払いを選択できます。一方で、システム利用料(手数料)が納付額に応じて発生するため、自分のカードのポイント還元率と比較して「損益分岐」を確認することが重要です。この記事では、地方税お支払サイトの使い方、東京都(都税)や各市区町村の対応状況、手数料の計算方法、おすすめのクレジットカード、注意点までを整理します。
編集部の結論:固定資産税のクレカ払いは「ポイント還元率1.0%以上のカード」が判断基準
編集部の見解として、固定資産税をクレジットカードで支払うかどうかは「ポイント還元率が手数料率を上回るか」で判断します。地方税お支払サイトの手数料率は約0.4〜0.8%程度なので、還元率1.0%以上のカードであれば実質お得になる構成です。納付額が大きいほど手数料率は逓減し、ポイント還元の差額メリットが大きくなります。
納付方法 | 手数料 | ポイント | 備考 |
|---|---|---|---|
地方税お支払サイト(クレジットカード) | 納付額に応じて発生 | カードの還元率分 | 自宅から納付可能 |
地方税お支払サイト(eL-QR/口座振替等) | 無料 | なし | ポイントは付かない |
コンビニ窓口 | 無料 | なし | クレジットカードは利用不可 |
金融機関窓口 | 無料 | なし | クレジットカードは利用不可 |
口座振替 | 無料 | なし | 事前手続き必要 |
- 支払いは「地方税お支払サイト」で完結:全国共通のポータルからクレカ納付
- 還元率1.0%以上のカードが目安:手数料率を上回ればポイント分お得
- 納付額が大きいほど有利:手数料率が逓減するため
- コンビニ窓口ではクレカ不可:現金または専用ポータルで対応
- 市区町村ごとに対応差あり:納税通知書の案内で要確認
固定資産税はクレジットカードで支払える?
結論からいうと、固定資産税は 全国共通の「地方税お支払サイト」 からクレジットカードで納付できます。これは地方税共同機構が運営する公的なポータルサイトで、自治体ごとに別サイトを利用する必要はありません。
従来は東京都の「都税クレジットカードお支払サイト」など、自治体ごとに独自のクレカ納付サイトがありましたが、2023年4月以降は地方税お支払サイトに一本化されました。東京都の旧サイト(都税クレジットカードお支払サイト)は2023年3月31日で運営を終了しています。
地方税お支払サイトで対応している主な税目は以下です。
- 固定資産税・都市計画税(土地・家屋)
- 固定資産税(償却資産)
- 自動車税種別割
- 個人事業税
- 不動産取得税
- 各種法人事業税・地方法人特別税
市区町村が課税する固定資産税も、ほとんどの自治体が地方税お支払サイトに参加しており、納税通知書に記載されたeL-QRコード(地方税統一QRコード)を読み取って納付する流れになります。
地方税お支払サイト(eL-QR)での納付方法
固定資産税のクレジットカード払いの流れは、東京都の都税でも、各市区町村の固定資産税でも基本的に同じです。
納付の手順
- 市区町村から届く納税通知書を用意する
- 地方税お支払サイトにスマホ・PCからアクセス
- 納税通知書のeL-QRコードを読み取る、または地方税統一番号(eL番号)を入力
- 支払い方法でクレジットカードを選択
- カード情報を入力して納付完了
納付完了後、画面で領収書情報を確認できます。クレジットカード払いの場合、紙の領収書は発行されない点に注意してください。住宅ローン控除等で領収証が必要な方は、現金払いや口座振替を選ぶか、自治体に確認のうえ納税証明書を別途取得します。
東京都(都税)の場合
東京都の固定資産税・都市計画税(土地・家屋)・固定資産税(償却資産)は、地方税お支払サイトでクレジットカード納付できます。納税通知書に印字されたeL-QRコードを利用する形が標準的です。
「都税クレジットカード支払いサイト」を検索する方がいますが、現行のサイト名は「地方税お支払サイト」です。検索結果で旧サイト情報がヒットすることがあるため、最新の東京都主税局公式情報を確認してください。
各市区町村の固定資産税の場合
東京23区以外の市区町村が課税する固定資産税は、各自治体ごとに対応状況が異なります。多くの主要都市(横浜市・川崎市・名古屋市・大阪市・京都市・福岡市・札幌市など)は地方税お支払サイトに対応していますが、一部の市区町村ではまだ対応していないケースもあります。
自治体の対応状況は、毎年送付される納税通知書に明記されています。納税通知書にeL-QRコードが印刷されていれば地方税お支払サイト経由でクレジットカード払いが可能、印刷がなければ独自の自治体クレカ納付サイトを利用するか、対応していない自治体の場合は別の納付方法を選ぶ流れになります。
固定資産税のクレジットカード払いの手数料
地方税お支払サイトでクレジットカード払いをする際、納付額に応じてシステム利用料(手数料)が発生します。手数料は納税者が負担する仕組みです。
手数料の料金表
納付額 | システム利用料(税込) |
|---|---|
1円〜10,000円 | 40円 |
10,001円〜20,000円 | 123円 |
20,001円〜30,000円 | 205円 |
30,001円〜40,000円 | 288円 |
40,001円〜50,000円 | 370円 |
50,001円以上 | 10,000円増えるごとに83円程度ずつ加算 |
例えば10万円の固定資産税を納付する場合の手数料は約820円、20万円なら約1,640円、50万円なら約4,110円という計算になります。納付額が大きいほど絶対額の手数料は増えますが、料金率(手数料÷納付額)は逓減する設計です。
手数料率の計算方法
納付額別の手数料率を計算すると以下のとおりです。
納付額 | 手数料 | 手数料率 |
|---|---|---|
1万円 | 40円 | 0.40% |
5万円 | 370円 | 0.74% |
10万円 | 820円 | 0.82% |
20万円 | 1,640円 | 0.82% |
50万円 | 4,110円 | 0.82% |
10万円以上の納付額では手数料率がほぼ0.82%でほぼ一定になります。つまり、ポイント還元率0.82%超のカードであれば、その差額分がお得になる計算です。
固定資産税のクレカ払いがお得になる損益分岐
固定資産税のクレジットカード払いが「得」か「損」かは、ポイント還元率と手数料率の比較で決まります。
損益分岐のシミュレーション
10万円の固定資産税を納付する場合(手数料率0.82%)の損益シミュレーションです。
カード還元率 | 付与ポイント | 手数料 | 実質損益 |
|---|---|---|---|
0.5% | 500円相当 | 820円 | -320円(損) |
1.0% | 1,000円相当 | 820円 | +180円(得) |
1.2% | 1,200円相当 | 820円 | +380円(得) |
1.5% | 1,500円相当 | 820円 | +680円(得) |
還元率1.0%以上のカードであれば、固定資産税の納付額が10万円以上なら確実に「得」になります。還元率0.5%カードの場合は損益分岐線を下回るため、現金払いや口座振替で手数料を回避する方が現実的です。
納付額別の損益分岐ライン
納付額が小さい場合(1万円程度)は手数料率0.4%まで下がるため、還元率0.5%カードでも実質「得」になります。納付額別の損益分岐の目安を整理します。
- 納付額1万円以下:還元率0.5%以上で「得」(手数料率0.4%)
- 納付額1万円〜5万円:還元率0.8%以上で「得」
- 納付額10万円以上:還元率1.0%以上で「得」(手数料率0.82%)
固定資産税は10万円〜数十万円規模になることが多いため、還元率1.0%以上のカードを選ぶのが基本になります。
固定資産税のクレカ払いにおすすめのクレジットカード
固定資産税のクレカ払いを「得」にするためには、ポイント還元率1.0%以上のカードが選択肢になります。編集部のDB登録カードから、固定資産税のクレカ払いと相性のよい候補を紹介します。
楽天カード
年会費永年無料・基本還元率1.0%で、楽天ポイントとして貯まります。固定資産税10万円のクレカ払いで1,000円相当のポイントを獲得でき、手数料820円を差し引いて実質+180円相当のメリットになる計算です。
詳細は楽天カードのメリット・デメリット解説をご覧ください。
JCBカードW
年会費永年無料・基本還元率1.0%で、39歳以下限定の申込ですが対象内なら長期保有しやすい設計です。固定資産税のクレカ払いでも還元率1.0%が適用されます。
詳細はJCBカードWのメリット・デメリット解説をご覧ください。
dカード
年会費永年無料・基本還元率1.0%で、dポイント連携が強みです。最短5分のスマホ完結発行に対応し、固定資産税の納付に間に合わせたい方の選択肢にもなります。
詳細はdカードのメリット・デメリット解説をご覧ください。
リクルートカード
年会費永年無料・基本還元率1.2%で、無料カードの中でも還元率が高めの構成です。固定資産税10万円のクレカ払いで1,200円相当のポイントを獲得でき、手数料820円を差し引いて+380円相当のメリットになります。
詳細はリクルートカードのメリット・デメリット解説をご覧ください。
三井住友カード(NL)
年会費永年無料の代表的なカードですが、基本還元率は0.5%です。固定資産税のクレカ払いだけを見ると損益分岐を下回るため、固定資産税のクレカ払い目的では他のカードに優位性があります。日常の対象店舗での7%還元・コンビニ利用が中心の方は別目的で保有しつつ、固定資産税は還元率1.0%以上のカードで分けて支払う方法も現実的です。
詳細は三井住友カード(NL)のメリット・デメリット解説をご覧ください。
コンビニで固定資産税をクレジットカード払いできるか
「固定資産税 コンビニ クレジットカード」で検索されている方も多いですが、 コンビニのレジ窓口では固定資産税のクレジットカード払いはできません。 コンビニ窓口での納付は現金払いのみです。
固定資産税をクレジットカードで払いたい場合は、自宅から地方税お支払サイトにアクセスして納付する流れになります。スマホがあれば、納税通知書のeL-QRコードを読み取るだけで支払い画面に移動できるため、コンビニに行く必要はありません。
一部のコンビニでは、設置されているマルチコピー機やキャッシュレス決済端末を経由した間接的なクレカ払いの仕組みがある場合もありますが、固定資産税の場合は基本的に地方税お支払サイトの利用が標準的な方法です。
固定資産税のクレカ払いの注意点

納付期限を必ず守る
固定資産税は年4回の分割または一括払いで、各納付期限が定められています。クレジットカード払いの場合、地方税お支払サイトでの納付処理が完了した時点で納付済みになりますが、納付期限当日のギリギリの操作は手続きトラブルのリスクがあります。納付期限の1〜2日前までに余裕を持って処理することがおすすめです。
領収書が発行されない
クレジットカード払いの場合、紙の領収書は発行されません。住宅ローン控除等で領収証が必要な場合は、現金払いを選ぶか、自治体に納税証明書の別途発行を依頼します。納税証明書の発行には手数料がかかる自治体が多いため、事前確認が必要です。
ポイント対象外のカードもある
カード会社・カード種別によっては、税金・公金支払いをポイント還元の対象外としているケースがあります。手持ちのカードで固定資産税を支払う前に、ポイント還元率が通常通り適用されるかをカード会社の公式情報で確認してください。
家族カードの利用可否
家族カードを使って自分の固定資産税を支払う場合、カードの名義人(本会員)と固定資産税の納税義務者が異なるケースの取り扱いは、自治体・カード会社により異なります。家族名義のカードで支払う場合は事前に確認が必要です。
2026年の主なサービス変更
2026年は地方税のキャッシュレス納付環境にいくつかの変更があります。Amazon Payでの地方税支払いの非対応化、LINE Payのサービス終了など、自分が使っていた決済手段が利用できなくなる場合があります。最新のサービス対応状況は地方税お支払サイトの公式情報で確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 固定資産税のクレジットカード払いはどこからできますか?
全国共通の「地方税お支払サイト」(地方税共同機構が運営)からクレジットカード納付ができます。納税通知書に記載されたeL-QRコードを読み取るか、地方税統一番号(eL番号)を入力する形で手続きします。東京都の旧「都税クレジットカードお支払サイト」は2023年3月で終了し、現在は地方税お支払サイトに一本化されています。
Q. クレジットカード払いと現金払いではどちらがお得ですか?
カードの還元率次第です。地方税お支払サイトの手数料率は10万円以上で約0.82%なので、ポイント還元率1.0%以上のカードであれば実質お得になります。還元率0.5%カードや、税金支払いがポイント対象外のカードでは手数料分損になるため、現金払いや口座振替で手数料を回避するほうが現実的です。
Q. 東京都の都税はどのサイトで払えますか?
地方税お支払サイトです。2023年3月31日に「都税クレジットカードお支払サイト」が終了し、4月1日以降は全国共通の地方税お支払サイトに統合されています。納税通知書のeL-QRコードから手続きします。
Q. 市区町村の固定資産税もクレジットカードで払えますか?
多くの市区町村は地方税お支払サイトに対応しているため、クレジットカード払い可能です。納税通知書にeL-QRコードが印刷されていれば対応しています。一部の自治体は独自のクレカ納付サイトを運用している場合や、未対応の場合もあるため、納税通知書の案内を確認してください。
Q. コンビニで固定資産税をクレジットカード払いできますか?
できません。コンビニのレジ窓口での納付は現金払いのみです。クレジットカード払いをしたい場合は、自宅からスマホ・PCで地方税お支払サイトにアクセスする流れになります。
Q. 固定資産税のクレジットカード払いで使う手数料はいくらですか?
納付額に応じて変動します。1万円までは40円、1万1円〜2万円は123円、以降1万円ごとに約83円ずつ加算され、10万円なら約820円、50万円なら約4,110円が手数料の目安です(全て税込)。
Q. クレジットカードのポイント還元はそのまま付きますか?
多くのカードでは通常還元率でポイントが付きますが、カード会社・カード種別によっては税金・公金支払いを還元対象外としているケースがあります。手持ちのカードで支払う前に、ポイント還元率が通常通り適用されるかをカード会社公式情報で確認してください。
免責事項:本記事は情報の提供のみを目的としており、特定のクレジットカード・サービスの勧誘や契約の推奨を行うものではありません。掲載している手数料・対応税目・サービス内容等の情報は2026年6月時点のものであり、地方税お支払サイト・各カード会社・各自治体の規約改定により変更される場合があります。市区町村ごとに対応状況・利用可能サービスが異なるため、必ず納税通知書の案内および公式情報をご確認ください。ご利用は、お客様ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願いいたします。

