みんなのマネースコア
【独自調査】証券口座乗っ取り経験は1.7%|842人の被害実態とセキュリティ対策
投資・資産運用公開日: 2026/07/08最終更新日: 2026/07/14

【独自調査】証券口座乗っ取り経験は1.7%|842人の被害実態とセキュリティ対策

この記事の執筆・監修

2024年以降、大手ネット証券における口座乗っ取り被害が相次いで報道されました。ご自身の証券口座は本当に安全か、他の投資家はどんなセキュリティ対策をしているのか、気になる方は多いのではないでしょうか。

ITトレンドMoney編集部は、投資経験者・生活者842人を対象に、証券口座の乗っ取り経験・セキュリティ対策・口座選びに関する独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、乗っ取り経験は1.7%(12人)と少数派である一方、被害を受けた人の75%が「不正な取引」を経験しており、深刻な被害の実態がある事実です。

本記事では842人の調査データをもとに、乗っ取り経験率、被害内容、対応、セキュリティ対策の実施率、二段階認証の仕組み、フィッシング対策、そして今後の口座選びまでを可視化していきます。

この記事でわかる4つの発見

  • 証券口座の乗っ取り経験は1.7%(12人/842人中)
  • 被害内容TOP1は「不正な取引」75%、資産引き出しも33%
  • セキュリティ対策の実施率TOP1は「2段階認証」68.5%
  • 今後の口座選びはネット証券74.8%で対面25.2%を大きく上回る

証券口座の乗っ取り経験は1.7%|842人中12人の実態

結論からお伝えすると、今回の調査で「証券口座を乗っ取られた経験がある」と回答した方は1.7%(12人)でした。全体としてはレアなケースではあるものの、確かに被害を経験している方が存在する実態が明らかになりました。

乗っ取り経験

回答率

ない

98.3%

ある

1.7%(12人)

1.7%は少ないが「無視できる数字」ではない

842人という母数で12人という結果は、比率としては小さく見えるかもしれません。しかし、実際のネット証券利用者数を考慮すると、全国レベルでは相当数の被害者が存在する可能性があります。

2024年以降、大手ネット証券における不正アクセス事案が複数報告されており、警察庁も注意喚起を出しています。「自分は大丈夫」という認識のままではリスクを取ることになる可能性がある点にご注意ください。

編集部の視点|"件数の少なさ"と"被害の重さ"は別問題

乗っ取り経験1.7%は少なく見えますが、被害を受けると資産数百万円が消失するリスクがあります。統計上の稀少性と個人の被害の重さは別のスケールで考える必要があります。「自分は少数派に入らない」という思い込みは、対策を後回しにする最大の理由となります。

大手ネット証券であるSBI証券のリアルな評判や実態について詳しくは、【2026年最新】SBI証券は「やばい」?悪い評判・口コミの真相とデメリットを徹底解説をご覧ください。

被害内容TOP3と被害後の対応|「不正取引」が75%

結論から言うと、乗っ取り被害を受けた12人の中で「不正な取引が行われた」75%が最多で、続いて「個人情報の流出」「資産の引き出し」がそれぞれ33.3%でした。

被害内容の内訳

被害内容

被害者内での割合

不正な取引が行われた

75.0%

個人情報が流出した

33.3%

資産が引き出された

33.3%

報道でも取り上げられているとおり、乗っ取られた口座で意図しない銘柄が売買され、価格操作の一部として悪用されるケースが指摘されています。単なる情報流出にとどまらず、実損失が発生している点が深刻です。

被害後の対応TOP|2段階認証と証券会社への報告が66.7%

被害を受けた方が実際に行った対応は次のとおりでした。

被害後の対応

回答率

ネット証券への報告

66.7%

2段階認証の導入

66.7%

警察や弁護士などへの相談

58.3%

パスワードの変更

50.0%

報告・2段階認証導入・パスワード変更が組み合わせて実施されていることが分かります。一方で「警察や弁護士に相談」も58.3%と半数超えており、被害の実感がそれだけ大きいケースが多いことがうかがえます。

編集部の視点|"事後対応"より"事前予防"

被害後に2段階認証を導入した方が66.7%——裏を返せば、被害に遭ってから対策する層が過半数ということです。被害額は取り戻せないケースが多く、事前予防(未然の2段階認証・強固なパスワード・フィッシング警戒)が投資額を守る最善策となります。

2段階認証の仕組みと設定方法

結論からお伝えすると、二段階認証は「ID・パスワードによる第1段階の認証」に加えて、「もう一つの認証要素」を組み合わせる仕組みで、単一要素の認証よりも安全性が大幅に高まります。証券口座で必須級のセキュリティ対策です。

二段階認証の主な方式

方式

特徴

安全性

SMS認証

登録した電話番号にコード送信

中(SIMスワップ攻撃リスク)

認証アプリ(Google Authenticator等)

アプリで生成される時刻同期コード

ハードウェアキー(YubiKey等)

物理キーを差し込んで認証

最高

メール認証

登録メールにコード送信

低〜中(メール自体が乗っ取られると無効)

証券口座での二段階認証設定手順(一般例)

  1. 証券会社サイトにログインし、「セキュリティ設定」画面へ
  2. 「二段階認証」または「多要素認証」を選択
  3. 認証方式(SMS/アプリ/メール)を選ぶ
  4. 認証アプリの場合、QRコードを読み取ってアプリ登録
  5. テストコード入力で設定完了

編集部の視点|"SMS認証より認証アプリ"が推奨

SMS認証は手軽ですが、SIMスワップ攻撃(他人があなたの電話番号を悪用してSIMを再発行)で突破されるリスクがあります。可能であれば認証アプリ(Google Authenticator、Microsoft Authenticator等)を使う方がより安全です。設定は3分程度で完了し、一度設定すれば毎回のログイン時に自動的に認証コードを求められます。

セキュリティ対策の実施率TOP|2段階認証68.5%が主流

結論から言うと、証券口座利用者のセキュリティ対策で最も実施率が高いのは「2段階認証の利用」(68.5%)で、他の対策と大きく差が開く結果となりました。

順位

実施しているセキュリティ対策

回答率

1位

2段階認証の利用

68.5%

2位

複雑なパスワードの設定

31.7%

3位

セキュリティソフトの導入

24.9%

4位

フィッシング対策の徹底

20.9%

5位

定期的なパスワードの変更

12.8%

6位

公共Wi-Fi利用時のVPN使用

7.0%

証券口座のセキュリティ対策実施率(2段階認証68.5%)

2段階認証は"最低限のライン"に

2段階認証の実施率68.5%は、証券会社側も推奨する「最低限のセキュリティライン」として定着しつつあります。裏を返すと、約3割は2段階認証を利用していないことになり、乗っ取りリスクに晒されている可能性がある層が一定数存在する結果です。

複数の対策を組み合わせる意識も重要

2段階認証だけでなく、複雑なパスワード(31.7%)・フィッシング対策(20.9%)・セキュリティソフト(24.9%)を組み合わせて実施している方が多い傾向があります。単一の対策に依存せず、複層的な防御を構築する意識が広がっているといえるでしょう。

証券口座を狙うフィッシング詐欺の手口と対策

結論から言うと、証券口座を狙うフィッシング詐欺の典型的手口は「証券会社を装ったメール・SMS」でログインを促し、偽サイトで認証情報を盗む方法です。近年は精巧化しており、URLの見分けが困難なケースも増えています。

フィッシング詐欺の典型パターン

パターン

手口

メール型

「セキュリティ強化のため確認が必要」→偽サイトへ誘導

SMS型

「口座に不正アクセスの疑い」→短縮URLで偽サイトへ

広告型

検索結果の広告枠に偽サイトを表示

電話型

証券会社を騙る電話で認証情報を聞き出す

フィッシング対策の基本

  1. メール・SMSのリンクをクリックしない:必ず公式アプリ・ブックマークからログイン
  2. URLの正確性を確認:正規URLは証券会社公式サイトで事前確認
  3. 認証情報を電話・メールで送らない:正規の証券会社が求めることはない
  4. 不審な連絡があれば公式窓口に確認:メールに書かれた電話番号ではなく公式番号へ

編集部の視点|"急かす文面"は詐欺のサイン

フィッシング詐欺の典型サインは「今すぐ確認しないと口座停止」「〇時間以内に対応」など、時間的プレッシャーをかける文面です。正規の証券会社が、メール1通で緊急対応を求めることはほぼありません。「急かされたら疑う」が基本ルールです。

今後の証券口座選び|ネット74.8% vs 対面25.2%

結論からお伝えすると、これから資産運用を始める場合の口座選択では「ネット証券」74.8%が「対面証券」25.2%を約3倍上回る結果となりました。

今後の口座選択

回答率

ネット証券口座

74.8%

対面証券口座

25.2%

今後の証券口座選択(ネット74.8% vs 対面25.2%)

ネット証券の利便性・低コスト・スマホ完結の運用体験が、多くの投資家にとって「標準的な選択肢」になっている実態が読み取れます。一方で、対面証券を選ぶ層も約4分の1存在しており、すべての投資家が同じ方向を向いているわけではないことも重要なポイントです。

なぜネット/対面を選ぶのか|選択理由TOP

結論から言うと、対面証券を選ぶ理由は「担当者からの助言」「手続きサポート」、ネット証券を選ぶ理由は「利便性」「コスパ」と、明確な役割の違いが浮かび上がりました。

対面証券を選ぶ理由TOP

順位

対面を選ぶ理由

対面選択者内の割合

1位

手続きや書類作成のサポートを受けられるから

59.4%

2位

信頼できる担当者から資産運用の助言が受けられるから

56.2%

3位

資産規模が大きく、対面での信頼性を重視しているから

18.8%

4位

長年利用しており、慣れ親しんでいるから

9.4%

ネット証券(対面選ばず)を選ぶ理由TOP

順位

対面を選ばない理由

ネット選択者内の割合

1位

オンライン取引の方が利便性が高いから

51.6%

2位

手数料が高いためコスパが悪いから

42.1%

3位

ネット証券で十分なサービスが利用できるから

38.9%

4位

担当者との直接のやり取りが不要だと考えているから

26.3%

5位

資産規模が小さく特別なサービスを必要としないから

25.3%

対面/ネット証券を選ぶ理由

対面派は「サポート」と「助言」への価値を、ネット派は「利便性」と「コスト」を重視する傾向がクリアに分かれています。どちらが正解ということはなく、資産規模・運用リテラシー・忙しさなど、自身の状況に応じた選択が求められるといえるでしょう。

楽天証券の実態や向き不向きについて詳しくは、「楽天証券 やめたほうがいい」は本当?噂の真偽と向き不向きの特徴を徹底解説をご覧ください。

編集部の読み解き|5つの示唆

結論からお伝えすると、842人のデータから見えたのは「乗っ取りは希少だが深刻」「2段階認証は最低ライン」「事前予防が重要」「フィッシング対策の必要性」「口座選びは役割で決まる」の5点です。

示唆1|乗っ取り経験1.7%は"少ない"のか

1.7%という数字だけを見ると、「大したことない」と感じるかもしれません。しかし、被害を受けた方の75%が不正取引を経験し、33%は実際に資産が引き出されています。被害の重さは経験率の低さでは相殺されない点は、認識しておくべきポイントです。

また、経験がない98.3%の中にも、「気づいていないだけ」の潜在的被害がゼロとは言い切れません。定期的な取引履歴・ログイン履歴の確認は、それ自体が有効な対策となります。

示唆2|2段階認証は"最低限"、上位対策への意識も

2段階認証の実施率68.5%は、証券口座を持つ人の間で「常識化」しつつある印象です。ただし、まだ約3割は導入しておらず、この層はリスクが高い状態にあるといえるでしょう。認証アプリベースの2段階認証への切り替えが、次の推奨ステップとなります。

示唆3|"事前予防"が投資額を守る最善策

被害後に対策を追加した方が過半数——裏を返せば、予防策の未実施が被害の主因です。事前の2段階認証・強固なパスワード・フィッシング警戒が、投資額を守る最善策となります。

示唆4|"急かす連絡"は詐欺のサイン

フィッシング詐欺の対策は、「急かされたら疑う」「メール・SMSのリンクを踏まない」「公式アプリ・ブックマークからログイン」の3点で大半を防げます。日常的な習慣として身につけることが、被害回避の基本です。

示唆5|ネット vs 対面は"投資家の役割分担"

ネット証券74.8%・対面25.2%という結果は、単純な優劣ではなく投資家のニーズに応じた選択と読み取れます。少額・利便性・コスト重視ならネット、資産規模・助言・サポート重視なら対面と、それぞれの役割が明確です。自分の投資スタイル・資産規模・忙しさに応じて、「自分にとっての最適解」を選ぶ視点が重要です。

調査概要

項目

内容

調査主体

ITトレンドMoney編集部

調査期間

2025年6月5日〜2025年6月15日

調査対象

全国の投資経験者・生活者

有効回答数

842名

調査方法

Webアンケート

設問構成

年齢/保有金融資産/資産運用経験年数/利用証券口座/乗っ取り経験/被害内容/被害後の対応/セキュリティ対策/今後の口座選択

免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している手数料・サービス内容等の情報は記事執筆時点のものであり、各社の改定により変更される場合があります。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資に関する最終的な判断は、必ず各証券会社の公式サイトや目論見書等をご確認の上、お客様ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。