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【独自調査】5,146人の節税実態|NISA71%・生命保険料控除66%が二強
税金・制度公開日: 2026/07/10最終更新日: 2026/07/14

【独自調査】5,146人の節税実態|NISA71%・生命保険料控除66%が二強

この記事の執筆・監修

物価上昇や税制改正が続くなか、「他の人はどんな節税対策をしているのか」「自分は対策できていない側なのか」と気になる方は多いのではないでしょうか。

ITトレンドMoney編集部は、5,146人を対象に節税対策の実施状況を聞いた独自アンケート調査を実施しました。見えてきたのは、実際に取り組んでいる方は39.3%と少数派であること、実施者の対策TOPはNISA(71.1%)と生命保険料控除(65.8%)の二強である一方、未対策層の40.6%が「自分は対象じゃない」と思い込んでいる実態です。

本記事では5,146人の調査データをもとに、節税対策の実施率、実施内容、改善したい点、未対策層の理由、サラリーマンでも使える節税制度、医療費控除・生命保険料控除の実務までを可視化していきます。

この記事でわかる4つの発見

  • 節税対策に取り組んでいる方は39.3%と少数派
  • 実施者の対策TOP2はNISA 71.1% / 生命保険料控除 65.8%
  • 未対策層の40.6%が「自分は対象じゃない」と思い込み
  • 実施者の34.3%が「節税額の上限に物足りなさ」を感じている

節税対策に取り組む人は39.3%|過半数が"未対策"の実態

結論からお伝えすると、5,146人の調査で「節税対策に取り組んでいる」と答えた方は39.3%にとどまり、「特に対策はしていない」60.7%が過半数を占めました。

節税対策の取り組み

回答率

既に取り組んでいる

39.3%(2,024人)

特に対策はしていない

60.7%(3,122人)

節税対策の取り組み状況(39.3% vs 60.7%)

実に3人に2人が節税に手を付けていない実態が浮かび上がります。これは「制度を知らない」「自分に関係ないと思っている」といった認識の壁が大きく影響していることが、後述する未対策層の理由から読み取れます。

編集部の視点|"やるかやらないか"で年数十万円の差

節税対策を「する側」と「しない側」で、年収500万円のサラリーマンの場合でも年間数万〜数十万円の税負担差が生じます。NISA・ふるさと納税・生命保険料控除を活用すれば、実質的な手取りが増えます。「対策しない=損している」構図を認識するかどうかが、資産形成の起点になります。

取り組んでいる節税対策TOP|NISA・生命保険料控除の二強

結論から言うと、対策実施者2,024人の間で最も多く使われている節税手段は「NISA」(71.1%)で、次いで「生命保険料控除」(65.8%)が続きました。

順位

実施している節税対策

実施者内での割合

1位

NISA

71.1%

2位

生命保険料控除

65.8%

3位

ふるさと納税

58.5%

4位

iDeCo

32.4%

5位

不動産運用

13.8%

6位

住宅ローン控除

11.5%

実施している節税対策TOP6(NISA71.1%)

TOP3で3ジャンル|"投資×保険×寄付"を組み合わせる姿勢

TOP1のNISA(投資による非課税枠)、TOP2の生命保険料控除(保険加入で控除)、TOP3のふるさと納税(寄付で控除)と、「異なるジャンルの制度を組み合わせる」姿勢が節税実施者の間で定着していることが分かります。

特にNISA71.1%は、新NISA制度が本格化してから急速に浸透した節税手段です。投資を「増やす」だけでなく「節税手段」として捉える視点が広がっている実態が浮き彫りになりました。

編集部の視点|"組み合わせ効果"で節税額は積み上がる

NISA単独では年間120万円(つみたて枠)の非課税運用、生命保険料控除で最大12万円の所得控除、ふるさと納税で自己負担2,000円で返礼品獲得——これらを組み合わせることで、年収500万円のサラリーマンでも年間3〜5万円の税負担軽減が現実的に狙えます。個別の制度メリットを"合算"して捉える視点が、節税を実効化する鍵といえます。

サラリーマンが使える節税制度|給与所得者向け完全ガイド

結論から言うと、サラリーマンが使える節税制度は「所得控除」「税額控除」「非課税制度」の3カテゴリに整理できます。年末調整で自動適用されるものと、確定申告が必要なものに分かれる点に注意が必要です。

年末調整で対応できる主な控除

控除名

内容

上限

生命保険料控除

生命・介護医療・個人年金の保険料

合計12万円

地震保険料控除

地震保険料

5万円

扶養控除

扶養家族の年齢等に応じた控除

38〜63万円

配偶者(特別)控除

配偶者の所得に応じた控除

最大38万円

iDeCo(掛金)

拠出額全額が所得控除

年間14.4〜81.6万円

確定申告が必要な主な控除・非課税

制度名

内容

効果目安

ふるさと納税(寄付金控除)

寄付金額−2,000円が所得税・住民税から控除

自己負担2,000円で返礼品獲得

医療費控除

年間医療費が10万円超で控除

超過額分の所得控除

NISA

年間360万円まで運用益非課税

通常20.315%課税がゼロ

住宅ローン控除

ローン残高の0.7%を税額控除(13年間)

年間最大35万円の税額控除

編集部の視点|"年末調整と確定申告の使い分け"を意識

サラリーマンの多くは年末調整で税務を完結させますが、ふるさと納税(5自治体超)・医療費控除・住宅ローン控除の初年度は確定申告が必要です。「面倒だから確定申告しない」のは、控除を捨てているのと同じです。e-Tax対応で自宅から10分程度で申告できる時代、活用しない手はありません。

医療費控除|年間10万円超が対象、還付金の計算

結論からお伝えすると、医療費控除は1年間に支払った医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、超過額を所得から控除できる制度です。家族分をまとめて申告できるため、共働き世帯や扶養家族の多い世帯ほど効果が大きくなります。

医療費控除の対象になる主な費用

対象

治療目的の医療費

診察料・治療費・処方薬

入院費用

入院室料・食事療養費

通院交通費

公共交通機関の運賃

歯科治療

治療目的の歯科治療(審美目的は対象外)

妊娠・出産関連

妊婦健診・分娩費

医療費控除の還付金計算例

年収500万円(所得税率20%+住民税10%=実質30%)で、年間医療費が20万円かかった場合:

  • 医療費20万円 − 足切額10万円 = 控除額10万円
  • 還付金 = 10万円 × 30% = 約3万円

セルフメディケーション税制との選択

市販薬購入額が年間12,000円を超える場合、セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)を選択できます。通常の医療費控除との選択制で、有利な方を選ぶことになります。

編集部の視点|"忘れがちな医療費"を集める

医療費控除で見落とされがちな費用として、通院時の交通費・治療目的のマッサージ・不妊治療費・介護保険サービス費があります。1年間の医療費レシートを家族分まとめて保管し、確定申告時に集計する習慣が節税額を最大化します。

医療費控除の還付金計算と年収別シミュレーションについて詳しくは、確定申告の医療費控除でいくら戻る?還付金の計算式と年収別シミュレーションをご覧ください。

生命保険料控除|3種類の控除枠と上限

結論から言うと、生命保険料控除は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3種類で構成され、それぞれ最大4万円ずつの所得控除が受けられます。合計で最大12万円が所得から控除できます。

3種類の生命保険料控除の内訳

控除種類

対象

所得税の控除上限

住民税の控除上限

一般生命保険料

死亡保障の生命保険

4万円

2.8万円

介護医療保険料

医療保険・介護保険

4万円

2.8万円

個人年金保険料

個人年金保険(税制適格)

4万円

2.8万円

合計

12万円

7万円

生命保険料控除の節税額

年収500万円(所得税10%+住民税10%)で、3枠すべて上限まで使うと:

  • 所得税節税:12万円 × 10% = 12,000円
  • 住民税節税:7万円 × 10% = 7,000円
  • 年間合計:約19,000円

編集部の視点|"3枠フル活用"は保険料負担とのバランスで

控除枠を埋めるためだけに不要な保険に加入すると本末転倒です。本当に必要な保障(死亡・医療・年金)を持ちながら、控除枠を最大化する設計が実務的です。既存契約が控除枠に達しているかを年1回チェックし、余裕枠があれば必要保障の見直しと合わせて検討するのが賢明です。

節税実施者の改善したい点|「上限に物足りなさ」34.3%

結論からお伝えすると、既に節税に取り組んでいる方の34.3%が「節税額の上限に物足りなさ」を感じ、30.7%が「キャッシュフローが増えない」という不満を持っています。

順位

現在の対策の改善したい点

実施者内での割合

1位

節税できる金額に上限があり、物足りない

34.3%

2位

節税にはなるが、手元のキャッシュフローが増えない

30.7%

3位

管理や手続きが面倒に感じる

19.2%

4位

将来の「相続税」や「資産圧縮」までカバーできていない

15.8%

1位・2位を合わせると65.0%が「金額面での物足りなさ」を感じていることになります。NISA・保険・ふるさと納税を活用しても、それだけでは節税効果に限界を感じる層が半数を超えている実態です。より踏み込んだ節税策として、不動産運用や小規模企業共済などの活用が今後の関心テーマになる可能性があります。

編集部の視点|"物足りなさ"を感じたら次のステージへ

基本節税をやり尽くした方が次に検討する選択肢は、iDeCo拠出増額・不動産投資・法人設立(副業拡大)などです。ただし、これらは資金拘束・リスク・手続き負担が大きくなるため、家計の余裕度・収入規模に応じた慎重な判断が必要です。

2025年税制改正と扶養の壁の変更について詳しくは、扶養の壁は103万から160万へ?2025年改正と共働き世帯手取りの最適解をご覧ください。

未対策層の理由|"対象じゃない"思い込み40.6%が最大の壁

結論から言うと、節税対策をしていない3,122人の理由TOP1は「自分は対象じゃない(節税できるほど高額な納税ではない)」40.6%で、僅差で「何から始めていいか分からない」40.5%が続きました。

順位

節税対策をしていない理由

未対策群での割合

1位

自分は対象じゃないと思っている

40.6%

2位

何から始めていいか分からない

40.5%

3位

手続きや管理が面倒そう・難しそう

24.2%

4位

今のところ必要性を感じていない

19.7%

5位

損をするリスクが怖い

14.8%

節税対策をしていない理由TOP5(対象じゃない40.6%)

"対象じゃない"は本当か

年収300万円台でもふるさと納税や生命保険料控除は使え、NISAは年収に関係なく利用できます。「高額納税者だけの話」と誤解している方が4割存在する実態は、情報の届き方に大きな課題があることを示しています。

"何から始めるか"の道筋づくりが鍵

2位「何から始めていいか分からない」(40.5%)は、制度を知っていても実行に移す道筋が見えない層です。まずはふるさと納税(返礼品つきで負担感が少ない)から、次にNISA、そしてiDeCoという段階的なステップを示せば、この層の一部は取り組みに移行できる可能性があります。

確定申告の全体像と手順について詳しくは、確定申告とは?全くわからない人でも完了できる国税庁手順を解説をご覧ください。

節税への関心|「メリットとリスクを正しく理解したい」59.0%

結論からお伝えすると、「実質的な持ち出しを抑えて所得税・住民税を軽減できる方法」への関心を聞いた設問では、59.0%が「メリットとリスクの両方を正しく理解したい」と回答しました。

節税手段への関心

回答率

メリットとリスクの両方を正しく理解したい

59.0%

非常に興味がある(具体的な仕組みを知りたい)

22.8%

あまり興味がない

18.2%

「非常に興味がある」(22.8%)を合わせると81.8%が節税手段に関心を持っていることになります。行動に移せていなくても、情報を求めている層は圧倒的多数といえるでしょう。

編集部の読み解き|5つの示唆

結論からお伝えすると、5,146人のデータから見えたのは「二極化」「認識の壁」「情報ニーズの大きさ」「制度組み合わせ効果」「基本節税の次のステージ」の5点です。

示唆1|節税は"やる人/やらない人"の二極化

実施39.3%・未対策60.7%の分布は、節税対策における取り組み層と非取り組み層の二極化を示しています。実施者は複数の制度を組み合わせて活用する一方で、非取り組み層は情報にすらアクセスしていない可能性があります。

示唆2|"対象じゃない"は誤解、まず制度理解を

未対策の理由TOP1「自分は対象じゃない」40.6%は、多くの場合が誤解です。ふるさと納税は年収200万円台でも活用可能、NISAは所得に関係なく利用できます。「節税=高所得者向け」という思い込みを解くことが、この層への最初のアプローチになります。

示唆3|"組み合わせ効果"で節税額を最大化

NISA×生命保険料控除×ふるさと納税×iDeCoを組み合わせることで、年収500万円のサラリーマンでも年間5〜10万円の税負担軽減が現実的に狙えます。個別の制度メリットを合算する視点が、節税を実効化する鍵です。

示唆4|"忘れがちな控除"を漏らさない

医療費控除・地震保険料控除・特定支出控除など、年末調整で自動適用されない控除を確定申告で申請する習慣が、節税額を数万円単位で押し上げます。年間の領収書・レシートを家族分まとめて保管する体制が実務的です。

示唆5|情報ニーズは81.8%、行動への転換余地は大きい

節税手段への関心は「理解したい」59.0%+「興味がある」22.8%=81.8%と圧倒的多数です。行動に移せていないだけで、情報自体は求められています。「メリットとリスクの両方」を正しく伝える情報提供が、この層を取り組みに転換する鍵になります。

調査概要

項目

内容

調査主体

ITトレンドMoney編集部

調査期間

2025年

調査対象

全国の会社員・生活者

有効回答数

5,146名(実施者2,024人/未実施者3,122人)

調査方法

Webアンケート

設問構成

世代/保有金融資産/年収/節税対策の取り組み状況/実施内容/改善したい点/未実施の理由/節税手段への関心

免責事項:本記事は客観的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や証券会社への投資勧誘を目的としたものではありません。掲載している情報は記事執筆時点のものであり、税制改正等により変更される場合があります。節税策の適用可能性は個人の状況により異なります。ご利用の際は、必ず税理士等の専門家にご確認の上、お客様ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。